ウォーレス線 237 辞書の生き物
ウォーレス線
前回、ガラパゴス諸島関係でダーウィンの進化論について書きましたが、「ダーウィンに消された男」と言われるアルフレッド・ラッセル・ウォーレスをご存じでしょうか。
ダーウィンと同じ時代に、独自に調査を進め、インドネシアのバリ島の東側に生き物の分布が変化する境界線があることを発見し自然淘汰説を考察しました。
その内容をダーウィンに手紙で伝えましたが、同様の説を考えていたダーウィンに「種の起源」として先に発表されてしまい、ウォーレスの名前は忘れられてしまいました。
ウォーレスが特定した境界線は彼の功績を記念して「ウォーレス線」と呼ばれており、その境界内の地域を「ウォーレシア」と呼ぶこともあります。
これらの経緯は「ダーウィンに消された男」に書かれています。
ウォーレスはダーウィンと違って貧乏研究者で、調査で訪れた場所で採取した生き物を売って資金を得ていたようですが、彼自身も蝶の採集をしており、なかでも大型の「アカエリトリバネアゲハ」を愛していたようです。
名付け親も彼だとのことです。