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【第2回】顧客とのやりとりをグループチャットに変えてよかったこと

第1回では「顧客サポートが会社に利益をもたらすために必要なこと」についてご紹介したました。今回はその続き、システム会社がお客様とのコミュニケーションツールとしてグループチャット(Slackやchatworkといったチャットツール)を導入した事例をご紹介いたします。

顧客とのコミュニケーション課題


今回登場するシステム会社では、サポートの専任スタッフを置きお客様とのコミュニケーションをもっと意味あるものにしようと体制変更が進められていた。
まず最初に進めたのが、お客様の声をお客さんが要望や質問を言いやすい環境をつくることでした。
もともとカスタマーサポートはいましたが、もっと拾えていない声があるはずだ「声なき声をひろいたい」という考えから専任のサポート担当を配置しました。
顧客が問い合わせするタイミングが「何か問題が発生した時」でけでなく、ちょっとした相談や疑問に思っていることを拾うことで

  • 新たなビジネスチャンスに気づく

  • 顧客の満足をあげる

  • 小さな不満を減らす

といった効果があると考え「やりとりの方法」から検討を始めました。

グループチャットを導入してみて


■ 実際に行ったこと
このシステム会社の場合は、お客様ごとにチャンネルをつくり、システム会社とお客様だけの専用のサポート窓口を準備しました。
お客様”専用”とお伝えすることで、何でも発言可能な自由に相談できる場所だと認識してもらえるようにしました。

作っただけでなく実際に使ってもらわないと効果がありません。そこで最初は慣れないお客様へ使い方をフォローしながらメリットを実感してもらいました。

1、ビジネス定型文をなくした軽快な会話

実感いただけたメリットはやり取りがスピーディかつ発言のハードルが下がったことです。メールのようにかしこまった挨拶なしで「わかりました」「大丈夫です」など短文での返信でも失礼がありません。
更に絵文字やスタンプでのリアクションにより軽快なコミュニケーションが取れるようになりました。
「わざわざ言うまでもないけど…」「ちょっとだけ気になるな…」という相談レベルの内容でも気軽に発言できる手軽さもあります。

ちょっとしたことでも発言できるハードルの低さにより、コミュニケーションの頻度は格段に増えました。

2、情報共有のしやすさ

お客様も担当者が1人ではない場合が多くあります。グループチャットでの発言は、チャンネル(トークルーム)の参加者全員へ発信できるためコミュニケーションが円滑に進みました。
また、サポート側でも利点はあり、内容の不備や間違い・補足が必要な場合にも他の人がフォローできます。
打合せや会議室での会話に近い状態になり、みんなで意見を出して伝えたい情報を正確に届けられました。

3、やりとりの集約

1社専用のチャンネル(トークルーム)内にはこれまでのやり取りの内容が蓄積されます。チャットにしたことで、膨大にあるメールの受信トレイからやりとりを探すより、簡単に過去のやりとりを検索できるようになったのです。

これらのメリットをお客様に実感してもらえたことで、グループチャットを十分に活用していただけています!


チャットを導入して実感した効果と変化


グループチャットを導入したことで以下のような効果や変化がありました。

1.お客様のリアルな声をキャッチ

心理的ハードルが下がったため、「ちょっと相談したいんですけど…」「今、こんなことを考えています」という早い段階で相談やフィードバックをもらえるようになりました。
具体的なニーズや要望を迅速に把握でき、サービスの改善や製品開発の方向性を明確にできました。

2.お客様満足度の向上

日常のちょっとした不満や疑問が減少し、お客様の満足度が全体的に向上しました。
頻繁に気軽にコミュニケーションが可能なグループチャットの効果ですね。

3.新たなビジネスチャンスの発見

お客様からの声を元に、新しいサービスや製品のアイデアを得られました。
従来のサポート体制では見逃していたかもしれませんので、グループチャットを導入してよかった点です。

4.信頼関係の強化

お客様とのコミュニケーションが増えることで、双方の信頼関係が深まりました。
特にサポート担当者とお客様のご担当との間には強い絆が生まれ、指名してもらえるような間柄にまで発展しました。

まとめ


今回の事例では、サポート体制を強化することで、システム会社と顧客、双方に利点が生まれました。顧客サポートはお客様には安心感を与え、顧客ニーズの本質を拾い上げることで利益をもたらす源泉となります。
難しいことから始める必要はなく、今回の事例のように、グループチャットを導入するというちょっとした変化でも効果は絶大です!

やってみたいけど体制を変えるには時間がかかる・・・と思う場合は、1クライアントから始めるといった「小さく始める」ことも大切かもしれません。


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