社内システムをつくる前に知っておきたい業務整理のポイントとは?
社内システム導入後に「使いづらい」「業務の流れと合わない」という不満の声が出てくることはよくありますよね。これらの原因は、発注担当者やシステム会社が業務内容を十分に理解せずシステム導入を進めていることが考えられます。
このような失敗をなくすために「業務を再整理し、本来どうあるべきかを考えること」が大切だとビジネスデザイン研究所は考えています。
本記事では、事例とともに業務整理のポイントをご紹介いたします。
事例紹介
事例の要点
・食堂定期券の顧客管理システム
・複数店舗で利用する共通システムの発注時の課題
・各店舗の要望をどのようにまとめ、システムに落とし込んだのか
ポイント💡
業務を分解して整理する3ステップ
事例から「業務を分解して整理するためのポイント」を読み解いていきます。システム発注前に業務整理することの大切さは、知っている人もいると思います。しかし実際にやってみると、どこからどこまでが業務の区切りなのかわからなくなってしまいます。その原因は、慣れ親しんだ業務フローを客観的に見て整理することが難しいからです。そこで、ビジネスデザイン研究所では業務整理の3つのステップを考えました。
1.本来の業務の流れを考える
はじめに、一般的な流れに置き換えて考えます。ポイントは「まずシンプルな一本道にする」ことです。
例えば、お得意先には融通を利かせて上記のフローになっていない場合もあるかもしれません。そのせいで複雑な業務ルールができていることもあります。そのような独自の業務ルールは、一度「一般的な流れ」を考えるのです。本来のあるべき姿と照らし合わせることで、独自ルールが浮き彫りになります。こうして本来の業務の流れを再度確認し、システム化するフローを作ります。
2.よくある例外を組み込む
本来の業務の流れにはない部分だが、よく発生するパターンはオプション的に組み込みます。今回の事例であった「定期券申込み時の規約に記載されたルール」がこれに当たります。
1店舗だけの特例ではあるものの、頻繁に発生するものはシステムに組み込む方が効率が良いです。
とは言え全ての現場の意見を反映させると、使いづらいシステムになってしまいます。業務フローをきちんと精査して、組み込むべきか正しく判断できると良いですね。システム会社との打合せを重ねて取捨選択を見極めてください。
3.アジャイル開発の活用
口頭や説明会の資料だけで現場へ伝えても、システムの使用感は実感できません。(システム導入後に揉める原因の一つです)可能であれば、アジャイル開発で進めてもらい現場に実際に使ってもらうことも視野に入れてもいいでしょう。
この3ステップで進めていくことで、システム導入後に起きる問題は防げるとビジネスデザイン研究所は考えています。
まずは「業務を整理して、本来の流れを確認する」ことを徹底する。そして、システム発注担当者と現場との意見を揃えて、できるだけシンプルな1本道をつくることが失敗しない秘訣です。
ビジネスデザイン研究所は、企業の成長と継続のためのヒントとなる情報を発信しています。
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