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社内システムのマニュアルや注意書きに必要な2つのポイントとは?

社内システムを導入するには、使い方の共有は不可欠です。共有する方法には紙やPDFのマニュアル、システム内に表示できる注意書きなどがあります。しかし、すべての利用者に使いやすい方法を見つけるのは難しいものです。
この記事では、新たなシステムを組み込むことで課題を解決したC社の事例を紹介します。操作方法の共有に必要な2つのポイントをぜひ参考にしてみてください。

C社の事例|システムの使い方を共有する方法に課題があった


C社は販売管理システムを使っている。使い方は紙のマニュアルと画面上に表示される注意書きで共有していた。しかし、システム推進者・ベテラン社員・新入社員の3人はそれぞれ悩みを持っていた。

■ システム導入推進者のDさんの悩み

DさんはC社で販売管理システムの導入を担当する推進者。紙のマニュアルを作っているが、分かりやすくしようとするあまり分厚くなってしまうのが気になっていた。さらに、変更点があれば再度マニュアルを作成し、人数分印刷して製本する、最新版の配布や周知を行うなどの手間がかかっていた。
一方で、販売管理システムの画面上で表示できる注意書きも活用していた。ただし、変更するにはシステム会社に頼まなければならず、自社では変更ができなかった。変更事項を共有する手間や、変更されるまでの時間もかかっていた。

■ ベテラン社員Eさんの悩み

EさんはC社に入社して10年目のベテラン。システムは使い慣れており、業務の大半はマニュアルなしでもできる。たまにマニュアルを使うこともあるが、分厚いため必要な箇所を見つけにくいと思っていた。
また、システムの画面上には注意書きが多く、「少しわずらわしいな…」と思っていた。注意書きは基本的なことで、読まなくてもEさんにはわかる。また、過去の注意書きが変更されずに残っていることもあり、新人のFさんに「それ古いルールやねん・・・」と教えることもしばしば。

■ 入社4か月目の新入社員Fさんの悩み

C社に入社して間もないFさんは、システムにまだ慣れていない。操作を身に着けようと頑張っており、紙のマニュアルには付箋やマーカーがたくさん。しかし時々マニュアルが最新版に差し替えとなるため、再び付箋やマーカーでチェックするのが大変だと思っていた。
システムの注意書きはありがたいと思っており、フル活用して業務を進めていた。ただし古い情報もあるため、「この画面のこれは使わない!」とマニュアルに書き込んだりもしていた。

C社の課題と解決のポイント


■ 推進者Dさん
・紙のマニュアルは差し替えや周知が大変
・画面の注意書きは自社で変更できない

■ ベテランEさん
・マニュアルが分厚く必要な情報を探しにくい
・画面の注意書きがわずらわしい

■ 新入社員Fさん
・最新マニュアルへの差し替えが大変
・画面の注意書きはすべてが最新というわけではない

3人の立場は異なり、それぞれ違う悩みを持っていた。これらを解決する共通のポイントは以下の2点であった。

  • 推進者にとって更新しやすい

  • 利用者それぞれが必要なタイミングで確認できる

推進者が迅速に更新できれば、利用者も常に最新の情報を見られる。さらに、利用者それぞれの理解度に合わせて必要事項を表示できれば、経験や知識を問わず使いやすくなる。

課題解決に導入した「ガイダンス」


C社は課題を解決するため、販売管理システム内に操作ガイドを追加できるシステム「ガイダンス」を導入した。操作ガイドはシステムの管理画面から登録でき、追加したいページを選択して文章や画像を入れられる。登録するとページの上部に「?」マークが表示され、クリックすると操作ガイドが別窓で開く仕組み。

■「ガイダンス」導入の効果

■ 推進者Dさん
・システム会社を介さず、自社で操作ガイドを変更できるようになった

■ ベテランEさん
・システムの操作画面に不要な情報がなくなり、操作しやすくなった

■ 新入社員Fさん
・分からないことがワンクリックで表示されるため、すぐに最新の情報を確認できるようになった

ガイダンスの導入によって「更新のしやすさ」「確認のしやすさ」の2つを満たし、3人ともに使いやすくなった。
紙のマニュアルにも長所はあるが、より迅速に問題を解決できるのはガイダンスであると思われる。ガイダンスに大量の情報を入れてもシステムの操作性は保たれる。そのためDさんは、マニュアルの内容を随時ガイダンスに移し、ゆくゆくは紙のマニュアルを廃止することも考えている。

まとめ


マニュアルや注意書きに必要なポイントは2つ!

  • 迅速に更新できる

  • それぞれが必要なタイミングで確認できる

C社は2つのポイントを押さえた「ガイダンス」を導入することで、推進者・利用者ともに使いやすい情報共有を実現しました。システムの操作方法を社内で共有する際には、ぜひこの2点をチェックしてみてください。


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