何がやりたいかを考える

会社を起業してから「何をやりたいか?」をすごく問われる機会が増えた。何をやりたいか、だけでなく何をしたいか、何が好きか、どうありたいか、みたいなことも。それは過去を思い返すとわかるとよく言われるが、自分はいくらやっても全然わからない。
自分の中では、人と話すことが好きな時もあったし、人と話さずプログラミングをやっていることが好きな時もあったし、走ることが好きな時もあったし、一貫性は特にない。フェーズによって変わる。だけど、人間とはそういうものだと思う。だけど人間は、そうすると「一貫性がない」とか「人から見て自分が何もなのかわからない」とかそういう心配が出てくるので、人は「本当の自分」を探そうとする。要するに自分をぶれなくするためだ。
だけど、実は本当の自分なんてない。自分があると思っているのは幻想で、「そう決めている」だけに過ぎない。だから、経営をしていく上で一貫性を持とうと思ったら、「本当の自分を探す」のではなく「本当の自分はこうだと決める」ことが必要だ。つまり、自分を定義づける。そうしないと、人はぶれていく。ビジョンとか、価値観とか、そういう「定義」をするのは、そうしないと人はどんどんぶれていくからだ。なぜブレるといけないかというと、人から見て自分がブレていると扱いにくいからだ。特にビジネスにおいてはそれがマイナスに出る。つまり、ビジネスで人と関わる上で「自分のビジョン」「価値観」を定めることはいいことだよね、という風潮は、ビジネスを作る側の人が作ってきた幻想にすぎない。
ただ、ビジネスで勝ちたいならそれを定める子が重要なのは変わりない。だからこそ、「本当の自分を探す」よりも「本当の自分はこうだと決めること」が重要なのかもしれない。
「本当の自分はないけど、こう決めたから自分はそうなんだ」と割り切れていれば、自分はブレることがなく、周りから見て芯のある、扱いやすい、関わりやすい人間になることができる。
変に「本当の自分」を探そうとするとブレブレになってしまうのだ。だから、人生において何も正しいことはないので「これが正しい」と【決める】力が重要である。これからはそれを意識していかなければならない。

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