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1-13 concrete epic

「でも石灰砕石からダムに繋げるのは現代のコンクリート技術的にみるとあんまりピンとこないんじゃないかなと思ったなだってどっちかって言うとダムにはフライアッシュかスラグのイメージでしょセメントと石灰はたしかに元は同じ物だけどクリンカが発明されて以降は『石灰砕石』『石灰石微粉末』『セメント』は全く別個の材料として分けて考えられていてコンクリート史に起きた19世紀の分岐点を無視してるのは人類史っていうベースがあるから理解はできるけど技術史的な納得度は低いよね」「あくまで史実を元にしたフィクショナルなストーリーて考えるのが1番だよね批評や表現と一緒よてか歴史ってのも誰かが編集したフィクションなんだって先生言ってたじゃん」マクドナルドでイチゴシェイクを片手にイートインの隣に座る女子高生2人の会話に聴き耳を立てながらおまえは女子高生が足を組み替える瞬間短いスカートから秘部を隠した薄いナイロン製のクロッチを拝めるのではないかとキャップを深く被り直し弾けんばかりに白く美しい太腿を注視していると突然後頭部を強く殴られ気を失った「もうすでに追手が…⁈」気がつくとおまえはいつもの通り自分のベッドの上で目を覚ました「またこの夢か…」おまえは群馬県高崎市ですくすくと育ち小学校では全科目優秀で特に英語と数学と体育の成績はズバ抜けており全国模試でも右に出るものはおらず神童として地元自治会やPTAに広くその名を知られていた勉強ができる子なのだと知ったおまえの母は周りからの期待に応えるために常軌を逸した教育ママとなり毎日おまえを叱責し殴るようになったそんなこんなでおまえは中学校の中盤から勉強についていけなくなりそのうち学校にも行かなくなり一度落ちてしまうと救済措置ゼロのクソゲーシステムの最下層に行きついてしまったおまえの母は「何が悪かったのだろう」などとチワワ級の脳みそで堂々巡りの思考を延々と垂れ流し罪悪から逃避しているうちにアルコールに手を出し始めそのうちほとんど家事をしなくなったおまえは自室に引きこもり毎日寝て過ごした髪も髭もボーボーでチンカスも大さじ一杯分くらい溜まりフケまみれで脂ぎった頭髪は粉チーズをたっぷり振りかけたイカスミパスタのようだ腹が減ると一階に向かって床をドンドンと数回殴るすると一時間後くらいにドアの外にコンビニ弁当や飲み物などを母が置いてくれる糞尿は弁当の空き箱やペットボトルに入れドアの外に出しておくとそれも母が回収してくれるのだった一度試しに1ヶ月分の精液をペットボトルに溜めて出したこともあったがそれにも激怒することなく母は無言で処理した最近は10年前に死んだ父の遺品でおまえが譲り受けた蔵書の中にあった哲学書を読み思索に耽るのが日課となっている特に気に入っている本は200年ほど前に尾田栄一郎という人物が生涯を懸けて書いたとされる学術書シリーズのうちの一冊『ONE PIECE第7巻』という物語仕立ての思弁的哲学書で内容は主に集団的暴力や現代社会における死やヤクルトおばさんの制服でヌくときの罪悪感といった概念についてライプニッツやデリダを援用しながら考察している元々頭の良いおまえはそれをもう1000回以上は精読しているので何ページで何が書かれているか空で言えるほど読み込んでいる「おれも更生して立派な哲学者になりたい」おまえはある日思い立ち引きこもりを辞めようと自室から廊下へ出て久しぶりに階段を下った家事がされなくなりゴミだらけでカビ臭くなったキッチンを通り過ぎリビングへ向かうと酔い潰れたおまえの母がソファで寝ていた母の顔は6年前よりだいぶ老けておりおまえを殴っていた頃の面影は無くなっていたおまえはその変わり果てた姿の生気のなさに吐き気を伴う醜悪さを感じた周りに転がっている大量の空き瓶と室内に不規則に響くイビキと酒気に満ちた悪臭はその光景を一層醜いものにしている真夏の昼間で暑いからだろうかおまえの母は下着姿のまま仰向けに寝ており薄ベージュのシュミーズからヨレヨレの白いパンティが覗いているおまえは静かに近づき大きな臀部をそっと手で撫でると母のパンティを優しくずり下げ足を開かせ性器に顔を近づけた道路に吐き捨てられたイチゴ味のガムのように縮こまった小陰唇を指で押し開くと粘液に塗れた尿道口と陰核の周辺に黄色味がかったカサブタのようなカスが大量にこびりついていた彼女も人間なのだなと感心しながらおまえはそれを舐め取った焼いたゴムに穀物酢をかけたような味がした。

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