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カリオストロの城 考察①

ルパンの目的

 流れるような展開でストーリーはすんなり入ってくるが、実はルパンの目的は変化しているのだ。それを考える事で映画の解像度を上げてみる。

目的の推移

 国営カジノで盗んだ金が偽札であるゴート札だと気付くルパン。
 まだ若く売り出し中の頃、誰も成功した事の無いゴート札の秘密を探ろうとしたが失敗した過去を思い出す。
 ルパンは前祝いにゴート札をばら撒き、青春時代の雪辱を晴らす事を決意した。
 出回り先のカジノなどではなく、ゴート札の震源地であるカリオストロ城から、原板やゴート札を直接盗む事で過去を清算する事が当初の目的となる。

 逃げる花嫁を助けられなかったルパンは手袋に残された指輪を見てすっかり忘れていた過去を思い出した。
 カリオストロ城でコテンコテンにやられ大公家の庭先で動けなくなり、年貢の納め時かと諦めたルパンを、カールという犬を連れた少女が救ったのだ。その少女がしていた指輪がそれであった。
 指輪と食堂にあった犬との写真で命の恩人の少女が車で逃げていた花嫁でありクラリスだと確信し、伯爵から救い出し、恩を返す事が目的に変わる。
 宿を襲撃された事で伯爵の狙いがルパンの持つ指輪であることを察する。

 塔に入ったルパンは、クラリスからカリオストロ家の恐ろしさを聞き、ニセ指輪で伯爵とクラリスの会話を盗聴する。カリオストロ家の闇を知り、やはり指輪に重要な役割があることを知る。
 ゴート札を核とするカリオストロ家の暗部を破壊し指輪の秘密を暴くことで、その闇からお日様の下にクラリスを解放することが最終目的になる。

 闇は暴かれ、ニセ札工場は水没。湖の水を飲み干し、観光資源となるローマ遺跡も見つかり、クラリスを解放したルパンは日常に戻り、不二子とお友達になって当初の目的の原板のおこぼれにあずかろうとする。

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