堕落の呼び水

僕の高校は入試の結果をもとに、上位半分くらいの生徒が特別な学科に入学することになります。

普通科と文理学科というように分けられます。

とはいえ学生時代の過ごし方に大きな差はありません。

文理学科は2年生になると週一の芸術(音楽とか書道とか)の時間がなくなって英語とかの授業に変わるくらいでした。

でもそれなりに学力に差はあると思われているようでした。特に進学塾に。

中学時代に塾の公開テストと言われるものを受けると、志望校の判定が出ます。

その高校を志望校にすると、
文理学科がD判定で普通科がA判定になりました。

AとDって結構差があるように思います。
B、Cを飛ばしてるわけですからね。

だから普通科に受かればいいな〜なんて思って受けました。

文理学科なんて高望みもいいところだと思っていました。

だから合格発表の時、普通科のとこに自分の番号なかったから落ちたと思いました。

一応、文理学科の方も見てみました。

そこに自分の番号かありました。

その時の安堵感ときたらないですよ。

めちゃめちゃ嬉しかったですよ。

でも、

それが堕落の始まり。

普通科の生徒に対して優越感を持ちました。
それに、高校入試が成功した達成感の余韻が長かった。これでもかというくらいに。

勉強が終わった!遊びまくれる!

なんてバカです。

入学するための試験なんだよ。

これから勉強するために、勉強したんだよお前!

そんなことも分からずに僕は勉強を一切しなくなりました。

受験勉強に専念するために中3の夏に引退したソシャゲに復帰して遊びまくっていました。

……

結果、

成績校内ワースト10、補習の常連のクソバカチンカスと化しました。

達成感に呑まれてはいけない。
やる気が潰えた者の堕落は一瞬である。

勉強に再び取り掛かったのは2年の夏終わり、やってたソシャゲに漸く飽きた頃でした。

遅かったです。

特に数学が致命的でした。数学が出来なさすぎて二次試験に数学が必要な大学および学部の入試を尽く諦めることに。

……

この、いわばデカダン生活で苦渋を嘗めた末にたどり着いた答えは、

目標二段重ね戦法。

一つの目標を持ったとして、それを達成した先のさらにもう一つの目標を考えておくこと。

考えるだけでいい。漠然と考えるだけでいい。定量的か定性的かなんてどうでもいい。

一つ目の目標を達成してそのまま燃え尽きてしまわないように。
喪失感も寂寥感も覚える暇もないまま次の目標へと向かえるように。

……

高校受験という大きな目標があって、それを達成したら高校生活が始まるわけです。

例えば、彼女作るとか、部活動に入るとかなんでもいい。

なんでもいいから目標を考えるんだ。

……

とはいえ、一つ目の目標で手一杯なんだよって話ですけどね。

今を戦えない者に次とか来世とかを言う資格はないって、かのニドギリ・ドラゴンも言ってました。

だから、考えるだけでいい。考えるくらいはできる。

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