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eスポーツの歴史|知っておきたい2020年以降の格ゲートピックスと今後の予測

 1991年から2019年までの過去の歴史はこちらをご覧ください。



初めに

 2020年代前半は新型コロナウィルスの流行により、格ゲーの大会やゲーム環境に大きな変動が生まれました。
 今までと違った形で行われる大会や広告宣伝、新しい技術の開発や搭載、国内におけるFPSシュータータイトルの地位向上など、今までにないような様々な変化が起こりました。
 現時点で2024年ですが、これまで起こった出来事やトピックスなどをまとめたので、ぜひご覧ください。

2020年代前半

有名格ゲーの新作が相次いで発売

 2023年に格闘ゲームの金字塔である『ストリートファイター』シリーズの6作目が7年ぶりに発売。
 そして2024年は3D格ゲーの雄である『鉄拳』も8作品目が発売しました。
 2020年前半は『ギルティギア』や『キングオブファイターズ』、『バーチャファイター』など格ゲーメーカーの看板タイトルの新作が発売されており、コロナ禍であっても格ゲーメーカーの底力を感じました。

オフライン大会の減少

 新型コロナによるパンデミックが起こり、オフイベントが減少します。公式大会は中止、もしくはオンライン形式で開催されるようになりました。
 その一方で、eスポーツの流れは大きく進展しており、『ストリートファイターⅤ』はプロリーグを継続し、TOPANGAリーグの『鉄拳7』版が開催されました。
 どちらのリーグも条件さえ満たせばプロライセンス未所持、またはスポンサーやチーム所属がなくても参加が可能です。

Riot Gamesが格ゲーに進出

 他ジャンルの有名IPが格ゲーにも進出しました。2010年代にも『ペルソナ4』や『ドラゴンボール』、『グラブル』などが格ゲーになったのですが、2023年には『LoL』も格ゲーに参戦します。タイトルは『Project L』!
 また、『Project L』の格ゲーは基本プレイ無料が予定されており、『LoL』や『VALORANT』のように大規模なeスポーツ展開が予定されています。格ゲーのプレイヤー増加や他のゲームのイベントレベルも上がるかもしれないので、こちらも応援したいです。

オフライン大会も徐々に増えてきました

 新型コロナの流行が落ち着いた2022年以降はオフライン大会も増えており、海外では「EVO」や「CEO」などの大型大会がオフラインで行われました。
 2023年には「EVOJapan」も再開したため、これを皮切りに国内オフライン大会も増加すると思われます。

PC版のプレイヤーが増加

 新型コロナの流行でオンライン大会が主流となり、少しでもマシンスペックが高くラグが発生しないPC版を使用するプレイヤーがプロを中心に増加しました。
 少なくとも競技的に格ゲーをプレイする層では、PC版の購入率が増えると予想しています。
 オフラインの大会でもPC版を使う可能性が増えるかもしれません。

クロスプレイ対応タイトルの増加

 クロスプレイとは複数のゲーム機やPCが機種を超えてマッチングできるシステムです。
 多くの格ゲータイトルでクロスプレイが導入、または予定が発表されたため、PC版さえ持っていれば多くのユーザーと対戦ができます。
 PC版の普及率の低さをカバーできるシステムであるため、競技志向の高いプレイヤーはプロアマ問わずPC版への移行が予想されます。

ロールバックの搭載

 多くの2D格ゲーにおいてロールバックが導入、または予定が発表されました。
 ロールバックについてざっくり説明すると、ゲーム中の操作を先読みすることで、ラグが発生した場合に動きを戻す技術であり、プレイヤーがラグを感じにくくする仕組みです。
 これによりオンライン対戦が快適に行えるようになりました。2021年発売の『ギルティギアストライヴ』を皮切りに多くの2D格ゲーに導入されています。
 メーカーによっては過去作にも導入しており、当時はできなかった快適なオンライン対戦が実現しています。

SNKが石油王の息子のファンドに買われる

 『キングオブファイターズ』や『サムライスピリッツ』を製作している「SNK」が、サウジアラビアの王族が運営しているファンドの子会社となりました。
 
子会社化した理由の一つに「SNK」のIPを活用しビジネスがしたいというった理由があるそうです。
 また、「EVO2022」において『餓狼伝説』の新作が開発中であることが発表されましたが、この影響もあると思われます。
 1999年以降23年音沙汰がなかった作品の続編が出るのは、ゲーム史上異例なこと。新しい展開が楽しみです。

スマブラ大会の競技性や演出が増加

 2021年に公式大会でアイテムなし1on1ルールが採用されたことも驚きました。
 2022年にはアイテムありに戻りましたが、1no1は変わらず。乱闘形式でない公式大会が一般的に広まっている印象を受けます。
 また、2020年以降『スマブラ』の大型大会である「ウメブラ」が活動を中止していましたが、関東では「篝火」、関西では「マエスマ」が大型オフに成長しました。
 「ウメブラ」もそうですが、これら2つのオフ大会も年に数回コンスタントに512人以上を集める超大型大会です。
 どちらも大会のクオリティが高いのは当然として、ステージや配信の演出にも力を入れているのが特徴です。特に、照明の使い方がうまく照明演出やステージを見るために現場に足を運んでも楽しめます。
 2023年には「ウメブラ」も復活したので、競技スマブラのコミュニティはもっと流行りそうです。

格ゲーにも公認ミラー配信の流れが来る

 「EVO2022」では許可がとれは公認ミラー配信が可能でした。
 
他ジャンルのタイトルでも有名ストリーマーに公認ミラー配信を依頼する場合が増えている印象です。
 2020年以降の特徴として、公式配信の同時接続数よりも大会視聴者の満足度を上げることに目標が向かっていると思われます。
 また、視聴者の立場でも見慣れている視聴者の実況やコメントを聞きながらマイペースに大会観戦を楽しめるほうが満足度は高いのではないでしょうか。
 公式配信と異なり、よく見に行く配信者のミラー配信であれば、暴言をコメントする視聴者も減りますし、快適な大会観戦ができる点もメリットだと思います。
 しっかりとした実況解説が聞きたいのであれば公式配信を見ればよいので、住み分けも可能です。

対戦モード以外を充実させた格ゲーのリリース

 90年代の時点では『鉄拳』や『ソウルキャリバー』などナムコの3D格ゲーが、1人でも遊べる対戦以外のモードにも力を入れてきました。
 2020年以降に発売したタイトルでは多かれ少なかれすべてのタイトルにこのようなモードが搭載されています。

 例えば『ギルティギアストライブ』では、ゲーム内の歴史を年表形式で説明するモードがあり、その時代の人間関係がわかります。
 デジタルフィギュアモードでは、3Dジオラマにキャラやオブジェクトを配置し自由に画像を作れます。
 バリエーションが多く創作が好きな方ならこれだけでも1日遊べます。
 また、キャラBGMを集めたアルバムがついてくるエディションがもあり、このCDが本体でゲームがおまけとというネタができるほど曲のクオリティが高い。
 ストーリームービーも数時間にわたるアニメ映画のようなものが無料でついてきます。

 『ストリートファイター6』ではアバターを作成し、チュートリアルを兼ねたオープンワールド風のストーリーモードが搭載。
 プレイアブルキャラクターの裏の顔が見られるなどこのモードだけでも長時間楽しめます。
 また「カプコン」の過去作もストシリーズに限らず遊べます


まとめ

 2020年も前半が終わりました。現段階でこれだけのトピックスがある格ゲーはまだまだ頑張れそうです。
 個別タイトルに絞ればもっと書けるので、2020年以降のトピックスは格ゲータイトル別に記事を書いてもよいかなって思いました。
 オフライン環境が整った格ゲーがどのように成長していくのか楽しみながら格ゲーライフを送りたいと思います。
 追記:ついにGGSTでプレイヤーデビューを果たしました。まだまだひよっこですが、勝つことよりも楽しむことを目標に頑張ります。


 こちらの記事には1991年から2019年の格ゲー史を書いているのでご覧ください。


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