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「株式会社アトラス」の神作

「十三騎兵防衛圏」

「ペルソナ」「女神転生」等の名作を送り出してきたアトラスの渾身作。
体験型ノベルとも感じ取れる読むゲームでありながら、戦闘パートもしっかり戦略的。ペルソナ5R はスタイリッシュRPGとして、感覚的な事柄を大事にしていました。「十三騎兵防衛圏」では深く作りこまれたストーリーを中心にリアルタイムシュミレーションバトル、謎の究明パートと3部に分けた「ゲーム」がこれでもか!と絡み合います。謎×謎のつくりのため、作中は話が繋がらない・理解できない事が中盤にかけて多く感じますが、最後まで破綻することなく、更に美しくまとめきります。神ゲーランク上位です。


複雑さが魅力


3部からなるそれぞれのパートをご紹介

〇「追想編」


「ストーリーパート」であり、13人の主人公それぞれの物語のみを切り取ったパートであり、作品のメインとなります。このパートが一番難解・・・なんせSF・恋愛・世界の終焉期・タイムリープといった要素がある上に、13人全員が何かしらの「関係性」を持っています。ついていけない状態になり得ます・・・おいて行かれます・・・物語が理解不能になります・・・


〇崩壊編


序盤は「ストーリーに絡まない」ような「戦闘パート」です。無くても大きな問題はないパート・・・しかし、ここが一番のゲーム要素であり、成長要素・新装備開放等で敵殲滅の為の戦略はまさに頭が痛い・・・違う、自軍配置・技のタイミング等リアルタイムシュミレーションバトルとしての面白さをしっかり兼ね備えています(上手く言えた)。やり込み要素もあり、また少ないですが出陣選択キャラ同士の会話等も聞けるため、特に後半キャラに感情が乗った後からはジ~ンと心に静かに響きます。(戦闘パートなのに)

〇究明編


ストーリーの「真相を知る・考えるパート」。今までのストーリーが時系列に沿って再体験ができ、更に人物・世界観・謎解きが記された「ミステリーファイル」により全てのストーリーが完結されます。ここに来てやっとプレイヤーが「ああ」と色々思い知らされます。全ての謎が解明した時、なんともいえない安堵とキャラのこれからを応援する温かい気持ちを持つでしょう。


最後まで気が抜けない、怒涛のどんでん返し


購入してからは、これしかしませんでした。ノストラジックな絵柄、声優による上質な演技、複雑なのに重くなりすぎていないストーリーと、絶妙なバランスで仕上がってます。恐らくですが、このようなゲームには今後出会うことはないでしょう。続編もあり得ないし、完全に今作品で仕上がってしまっています。また2番煎じするにも困難であり、ある種「チャレンジ」的な作品で「売るゲーム」ではなく、「作者が作りたかったゲーム」という印象があります。少年少女13人の運命と結末は期待を裏切りません。

時間を忘れ、一気にゲームをしてしまいました。夜長を感じる日なんかにはじっくり「感じるRPG」として堪能できます。推します!!!


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