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Meiji Seikaファルマ社による「コスタイベ筋注用」に関する説明会

Meiji Seikaファルマ社は9月25日、10月からの新型コロナワクチン定期接種で使用される予定のレプリコン(自己増殖型)ワクチン「コスタイベ筋注用」の説明会を開催。10月からの定期接種には、約430万回分の供給を予定しているとのこと。さらに、非科学的な主張を繰り返す医学・薬学の専門家(団体・個人)に対しては、「法的措置を含め厳正に対処していく」と表明しました。


Meiji Seikaファルマ社の説明

以下、日本経済新聞の記事です。多くの人が不安に思っているのに、立ち止まる気はないようです。


明治HD系の新型コロナワクチン「少量で効果持続」
2024年9月25日 16:03 日本経済新聞

明治ホールディングス傘下のMeiji Seikaファルマは25日、新型コロナウイルスの変異型に対応したワクチン「コスタイベ筋注用」の説明会を開いた。小林大吉郎社長は従来製品と比べて少量でもウイルスに対処できる抗体の量を長く保てるとした。今回は約430万回分の供給を予定する。
コスタイベ筋注用は「レプリコン」と呼ばれるmRNA(メッセンジャーRNA)を改良したワクチンになる。小林社長は「従来より投与量が6分の1から10分の1と少量で済み、効果が長続きする。年1回の定期接種にはふさわしいと考えている」と述べた。臨床試験(治験)データを元に有効性についても説明した。

ワクチン製造については、原薬から製剤まで一貫して国内で生産する方針も明らかにした。医薬品の受託製造を手掛けるアルカリス(福島県南相馬市)と連携し、2026年以降に稼働予定の工場を含め「段階的に実現していく」(小林社長)という。

同社は13日、オミクロン型の派生タイプに対応した新型コロナワクチンの承認を取得したと発表していた。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC254XD0V20C24A9000000/

以下、ミクスOnlineから一部引用です。かなり長いので、詳細はサイトでご確認ください。


Meiji Seika ファルマ・小林社長 コスタイベで非科学的主張くり返す専門家に「厳正に対処」 法的措置も
公開日時 2024/09/26 04:50

Meiji Seika ファルマの小林大吉郎代表取締役社長は9月25日に開いた新型コロナの次世代mRNAワクチン・コスタイベの記者説明会で、コスタイベについて非科学的な主張を繰り返す医学・薬学の専門家(団体・個人)に対し、「当社は民事刑事両面での法的措置を含め厳正に対処していく」と表明した。
(中略)
◎日本看護倫理学会に書面送付へ 「まずは誤解があれば解きたいというスタンス」
小林社長は、コスタイベに代表されるレプリコンワクチンに「シェディング」(=ワクチン接種者から非接種者への感染)の懸念があるなどとして8月7日付で緊急声明を発出した日本看護倫理学会を名指しして、「学会による懸念表明のためインパクトがある」との認識を示した。

ただ、声明の内容には誤解に基づく記述や非科学的な内容が散見されると指摘。「(日本看護倫理学会に)正確な情報が入っていないのではないかということで、我々としては科学的根拠に基づくデータや、論文にこのように書かれているということを示して、修正いただけないかとの書面を出す予定」だと述べた。疑問や論点整理の要望が出た場合も、「情報提供する用意がある」と言い、「まずは誤解があれば解きたいというスタンスで臨む」と話した。それでも非科学的な主張を繰り返す場合は、厳正に対処する姿勢をみせた。

同学会以外にも、医師が代表を務める団体がSNS上でコスタイベの誤った情報を配信している事例を把握しているとし、科学的根拠に基づくデータなどを示した書面を送付する方針を示した。

◎「シェディングは起こらないと考えられており、そのような科学的知見は先行研究にもない」

小林社長は説明会で、SNSなどで飛び交っているコスタイベに関する”指摘”を具体的に6つ挙げ、「科学的知見に基づく回答をしたい」と一つずつ説明した。

SNS上にある「レプリコンワクチンは投与された後、mRNAワクチンが増殖しつづける」との情報に対し、「そうではない。投与後は時間の経過に伴い生体内から消失していくことが示されている」と説明した。

「レプリコンワクチンは接種した人の呼気や汗から伝播し悪影響をもたらす」とのシェディングの可能性に関する情報に対しては、「mRNAワクチンは生ワクチンなどと異なり、ウイルスの一部(スパイクタンパク)しか使用していないため、感染性のあるウイルス粒子自体を形成することはない。したがってシェディングは起こらないと考えられており、そのような科学的知見は現在あらゆる先行研究にもない」と反論した。
(以下略)

https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=77180

「起こらないと考えられている」というのは、自分たちで「調べたけれどそのような現象は起きません」とは違います。「そのような科学的知見は現在あらゆる先行研究にもない」という言い方は、厚労大臣の回答と似ていると感じました。

武見大臣会見概要 令和6年7月5日

大臣:お尋ねの「シェディング」と呼ばれる現象というものが、科学的知見として現在存在するということについて全く承知をしておりませんので、お答えのしようがありません。

https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000194708_00717.html

この発言については、下記の記事で取り上げました。

日本看護倫理学会による懸念の表明については、下記で取り上げました。


mRNAワクチンが遺伝子治療に含まれるなら

前述の記事では、mRNAワクチンは生ワクチンなどと異なるからシェディングは起こらないと考えられていると説明していますが、遺伝子治療は、家族や医療従事者への伝播リスクがあることが課題となっています。そして、「第88回厚生科学審議会感染症部会」で「mRNAワクチンも遺伝子治療に含む」ことで意見が一致したと厚労省の資料に書かれているのです。

2024年8月8日に開催された「第88回厚生科学審議会感染症部会」の資料には、「 in vivo 遺伝子治療のうち、疾病の予防を目的とするものについても、細胞医療(ex vivo 遺伝子治療を含む)と同様に再生医療等安全性確保法の対象となるという点で概ね意見が一致した」と書かれています。


https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/001285609.pdf

「in vivo遺伝子治療等や遺伝子治療等の関連技術には、人の疾病の予防を目的とする、核酸等を用いたワクチン(mRNAワクチンなど)も含まれる」となると、mRNAワクチンも伝播やがん化等のリスクがあるということになると思います。


資料4-1: 内田参考人説明資料

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/genome/advisory_board/dai4/siryou4-1.pdf


議事録には「公衆衛生上必要なもの」は再生医療等安全性確保法の対象から除外するとありますが、ワクチンのように多くの人が接種するものならなおさら、伝播のリスクについてきちんと検証しておかなければ、取り返しのつかないことになるのではないでしょうか。

「mRNAワクチンも遺伝子治療に含む」としつつも、すでに承認済みのワクチンなどが除外された理由は「公衆衛生上必要なもの」だからということで、メカニズム的なことではないとも読み取れます。ということは、本来ならファイザー社やモデルナ社のmRNAワクチンやレプリコンワクチンも、伝播などのリスクについて調べる必要があるのではないのでしょうか。

厚労省の会議で「mRNAワクチンも遺伝子治療に含む」と決めたのに、再生医療等安全性確保法の対象からワクチンは除外するのは矛盾していると思います。

すでに承認されていても、厚労省の会議で「遺伝子治療に含む」と決めたのなら、必要な試験を追加で行うように指示するべきではないのでしょうか。なぜワクチンだけ特別扱いなのでしょうか。そして製薬会社は、除外されたとしても、安心して使うためには調べるべきではないのでしょうか。日本看護倫理学会も、「臨床研究を行っていない」ことを指摘しているのです。

多くの消費者がその商品について不安があると言っていたら、その不安を払拭するように努力するのが企業としての責任だと思います。国が勧めているものなら、企業としての責任を果たさなくてもよいのでしょうか。もし接種が始まって、何か問題が起きたら誰が責任を取るのでしょうか。

「コスタイベ筋注用」は、緊急事態でもないのに「優先審査」として短期間で審査されました。まだ正式に承認した国はないのに、日本は「優先審査」で承認したのです。

https://www.pmda.go.jp/drugs/2023/P20231122002/780009000_30500AMX00282_A100_3.pdf

しかも、2023年5月8日に5類へ移行してからは、コロナワクチンの優先審査は終了しています。申請日が2023年4月28日というのは、終了前ギリギリに滑り込んだ印象です。


説明会の記事によると、「コスタイベ筋注用」は9月30日から出荷する予定とのこと。安心して使うことができない医薬品を、医師たちはどのように説明して接種するのでしょうか。このような不安が解消されないまま接種して何か起きたら、きちんと説明しない医師たちの説明責任も問われるのではないでしょうか。