バルサミコ糀にオリーブオイル糀……糀調味料の種類に驚き。糀づくしの発酵ランチ「糀の食卓『さしすせそ』」@岡山県総社市
大きな道路からはちょっと離れた古民家で、体に優しい発酵ランチがいただける。一見普通の家で素通りしてしまったけれど、玄関の横にはちゃんと店名が書かれた看板がかかっていた。
当日朝に電話をして、13時に予約がとれた。
ランチは1500円の、糀三昧コース(勝手に命名)のみ。
中に入ると、「お腹空いたでしょう」とオーナーの逸見さんが笑顔で出迎えてくれた。逸見さんは広島→京都→岡山と移り住み、元々はマクロビをやっていたらしい。
2022年1月
席に着いてまず運ばれてきたのは、みかんの糀ジュース。
「免疫を高め、腸内環境を整えてくれます」とのこと。舌がぴりりとしびれるような、不思議な飲み心地。
お料理には、すべてに糀が使われている。
丁寧に説明してくれたけれど、聞いたことのない糀に驚きすぎて、後半は頭に入ってこなかった。比較的定番の、醤油麹や塩麹だった気はする。
食べながら、胃が喜んでいるのを感じた。食材の生命が、魂が乗っかっているような、光輝くおかずたち。
特に利休煮は里芋がほっくりねっとりで、上に散らされた柚子もさっぱりで、もう幸せしか感じられず。
さつまいも干し柿は甘酒のような香りがし、まるでデザートのよう。
糀納豆は、納豆嫌いでも食べられる。納豆の香りは確かにするけれど、強烈ではなく、松前漬けのような味がした。
別皿で提供されたテンペの唐揚げはサクサク、大豆のほくほく加減も最高。フライドポテトより、こっちの方が好きかもしれない。付け合わせの野菜は、オリーブオイル糀でマリネしてある。
ごはんは胃に優しいおかゆだった。何かが浮かんでいると思ったら松葉で、松葉を入れてコトコト炊くことで、血管を強くしてくれたりするようだ。
お味噌汁は、切り干し大根の戻し汁をそのまま活用しているらしい。大根おろしも入っていて、とことん体に良さそう。
食後は塩麹の豆乳ヨーグルト 生姜レモン酵素シロップがけ。
ヨーグルトというよりはプリンのような固さがあり、不自然な甘みはゼロ。大豆のつぶつぶが残っていて、噛むのが楽しい。
ただ食べるだけでなく、効果効能を教えてくれたりするので、頭でも口でも心でもおいしさを感じられた。
料理には作った人の心が表れるというけれど、本当に曇りも汚れもないぴかぴかな鏡のように、逸見さんのお人柄が料理に反映されていたな。
帰り際の雑談で、「菌と菌は繋がりますから!」とおっしゃっていたのが印象的。菌が紡いでくれたご縁に感謝しながら、お店を後にした。
2022年12月
約一年ぶりの再訪問。相変わらず明るく元気なまりさんが出迎えてくれて、相変わらずおいしいお料理たちを楽しんだ。
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ごちそうさまでした。
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