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ほどよく食べる。

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四六時中食べもののことばかりを考えている私の食エッセイ。食にまつわる体験をつづります。日々の食事が日々を彩り、人生の軌跡となる。
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2020年8月の記事一覧

結論:キッシュは買うのが一番

結論:キッシュは買うのが一番

サクッという音とともに切れる、キッシュのパイ生地。
中身はふわっと、乳製品のミルキーさが香る。

美しき断面と、表面を覆うこんがり焼けたチーズに、食欲はそそられることしか知らない。
パン屋さんのショーウィンドウで姿を見かけると、買わずにはいられなくなる。
レストランのランチメニューに「キッシュプレート」があると、迷わずそれを選んでしまう。

生まれは、フランスのロレーヌ地方のようだ。
卵、牛乳(生

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私にとってのプルーストのマドレーヌ①「よもぎと通学路」

私にとってのプルーストのマドレーヌ①「よもぎと通学路」

前書きマルセル・プルーストの小説「失われた時を求めて」は、マドレーヌの香りをきっかけに、主人公の過去の記憶が蘇ってくる物語だ。

食べ物の香りと記憶は密接に結びついている。
なんなら香りだけじゃなくて、見た目や食感からも過去の記憶が蘇ってくることがある。

その時の状況や話した内容などが、イメージとして一気に自分の中に入ってくる。
食べ物の力って偉大だな、と思うのである。

さて、自分にとっての「

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