文章の書き方:第19回「体言止め」の使い方
「体言止め」をご存知でしょうか。
釈迦に説法かもしれませんが、goo辞書から引用させていただくと、「体言止め」の意味は、
>和歌・俳諧などで、最後の句を体言で終わらせること。余韻・余情を生じさせる効果がある。名詞止め。
となっています。
そして「体言」とは、
>単語を文法上の性質から分類したものの一。自立語の中で、活用がなく、主語となることのできるもの。品詞より上位の概念を表すために用いられ、一般に名詞・代名詞の2品詞に細分される。なお、学説により、名詞・代名詞・数詞の3品詞に細分することもあり、また、形容動詞を認めずに、その語幹に相当するものを体言に含めることもある。⇔用言。
との説明があります。
ようは、文末が名詞で終わるものが、体言止めです。
たとえば、以下のような文も体言止めです。
「忘れられないおふくろの味」
「味」という名詞で文が終わっているので体言止めです。
体言止めを織り交ぜると文章に変化がつき、文字数を減らせるという利点があるので好ましい面はありますが、無理に使用する必要もないと思います。
気づいたら体言止めを使っていて、読み返してみるとごく自然で、違和感がないのが理想です。
一方で、意識せずに、体言止めを多用してしまっている場合もあると思います。
体言止めは余韻を持たせることができる分、読み手に曖昧な印象を与えてしまいかねない、という性質もあります。
意味をしっかりと伝える必要がある場合は特に注意してください。
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