80代の母に選んだもの

私の母は80代で一人で暮らしています。まだ元気でいますが、久しぶりに電話をすると、だんだん散歩するのが億劫になり、食事を作るのも面倒くさくなったとこぼします。私が子供のころはあんなに料理をしてくれた母ですが、お惣菜を買ってご飯を炊くだけで済ますことも多いようです。そんな話を聞くとちょっと寂しい気持ちになりますが、年を取るということは、そういうことなんでしょう。

でも、子供としては栄養をつけて元気になってほしい。ただ、コロナも心配だというからおいそれと訪問するわけにもいかず、文春マルシェから贈り物をすることにしました。簡単に調理ができ、元気が出るもの。年齢を考えると揚げ物ではないだろうなと思い、「笹ちまき　４種12個セット」を選びました。鶏ごぼうちまき、海老ちまき、穴子ちまき、中華ちまきの4種類を詰め合わせたセットで、鶏ごぼうは九州らしくやや甘めの味わい、海老ちまきは大分産の干し海老の滋味が詰まっています。本来なら蒸して仕上げるちまきが、電子レンジでチンするだけで食べられるので、食欲がないときでもきっと食べてくれるだろうと思いました。

注文して一週間ほどして母から電話がありました。「最近は白いご飯だけだと美味しく感じなくなって、炊き込みご飯やちまきはとてもうれしかったわ。一個で昼、夜二回に分けて食べているのよ」と話してくれました。

そうか、味がついているものがいいのか。それなら今度は「炊きこみおにぎり　３種12個」や「焼きいなり　２種８個」、「海鮮おこわの玉手箱　８個」、「蒸し鮨（ぬくずし）　４個」もいいかな、と次の贈り物を考え始めました。