bunshogama

九州佐賀県伊万里市で白磁の器を作っています。 作陶する上で日々考えている想いなどを少し…

bunshogama

九州佐賀県伊万里市で白磁の器を作っています。 作陶する上で日々考えている想いなどを少しずつ言葉に出来ればと始めました。 どうぞよろしくお願いします。

最近の記事

私じゃないよ私の弟子の独立プランを考える①

先日、唐津焼の作家さんに弟子入りしているという作家の卵くんが訪ねて来てくれた理由 「この辺りに良い土地ありませんか?」 そう土地探し 独立して窯を作って器を焼いて生きていくのに適した場所を求めて。 でも一言 「やめなさいw」 えっ?どうして? だよね 実際こうして仕事しているやつが独立するのやめなさいって言うの? いや、慎重になりなさいって事だよ。 「どんなプランを考えてるの?」 っていう簡単な問いかけに対して答えを持っていなかった。 その弟子くんは伊万里で独立したいと

    • 作ることだけを教えるだけじゃ足りない

      先日工房に訪ねてきてくれた唐津のお弟子さんと話していて、ものを作れることは当たり前として、生きていくための術をもっと弟子には伝えるべきかなと強く感じた。 独立の仕方やお客様の増やし方や付き合い方。窯の運営の仕方やモノづくりの精神性、販路の作り方に増やし方。その全てを伝えないと独立しても長く続けられないと思うから。 大した私ではないけれど 独立しても立ち行かなくなり辞めてしまうとか 続けるためにやりたくないことを…とかの悲しいことが少しでも減らせることが出来れば。 私は実家が

      • スタッフと弟子の違い

        今日はちょっと分かりきったことを記します なのですっ飛ばしてもらっても大丈夫👌です。 作家の工房や窯元に就職しスタッフとして生産を担ってもらうのであればフルタイムで文字通り工房の一部となって生産に勤しんでもらうのは当然だと思う。その対価がお給料であるはずだ。 しかし弟子は違う。 弟子とは親方や師匠について技術や学問を学ぶものとされているのでそこにお給料が発生するはずはない。 以前うちに弟子入りしたいと言う方がいてそれを引き受けたことがあった。 しかもなぜか割としっかりと

        • 徒弟制度に異論はないが、やりがい搾取であってはイケナイ

          先日、佐賀県唐津市で唐津焼の作家の先生に弟子入りしているという若い子が突撃で初めましてって遊びに来てくれた。 開口一番 「2年後の独立へ向けて伊万里で工房を建てるのに良い土地を探しているのですがどこかご存じないですか?」と。 弟子入りから修行を終えて工房作ってハイ独立!ってその人の今後を考えると凄く危険だし仕事の幅を狭める事になりかねないから慎重になって欲しく そこでだいぶ先輩ヅラして私の考えを伝えてみたが、その前に 唐津に弟子入りする基本情報はこうだ ①朝8時〜17時ま

        私じゃないよ私の弟子の独立プランを考える①

          生成方法の確立

          原料の事をいっつも考えていて、ずっと試したかった生成方法がある。 「とにかく精製しない」 コレ。 私の器作りにおいて、石そのものが純粋であるという考えが先ずありそもそも「精製」する必要がない。 私が欲しいのは磨きぬかれた有田の 「純米大吟醸」ではない 米そのものの味「純米」いや、それよりもっと...そう 「どぶろく」なのだ。 何も引かない足さない濾さない米と水だけのお酒。 石そのものを形にしたいから手間暇かけてこんな事をやっている。 焼物において「どぶろく」の方が「

          生成方法の確立

          奥有田

          この#竜門磁石場の事は現在さっぱり解っておらず何の文献も証拠も発見されていない事から専門家の方も陶石としての利用というより#砥石として利用していたのではないかとの見解を示している。有田町の史跡に指定されてはいるものの、誰も何も答えは出せていない。 私の中に幾つかの仮定があり、そのひとつに日本磁器始まりの地とされている有田町泉山で産出される#泉山陶石発見前夜、有田焼創業とされる1616年から1630年代の泉山発見までの約20年間に渡る空白期間をここの#竜門陶石を原料に#初源伊

          工房から望む渡来の地

          うちの工房から見て正面の山々の奥にある、#豊臣秀吉が築いた#肥前名護屋城。二度の朝鮮征伐から戻った際に大名たちと一緒に渡ってきたとされる#朝鮮王朝#李氏朝鮮からの#渡来人#陶工たち。 彼らが白磁の原料を求め肥前名護屋城から最終的に有田町泉山へ辿り着く肥前磁器創業最初期の道程を辿る中で、なぜ良質な原料が採掘される#泉山から離れた三代橋駅付近を中心にいくつも開窯されたのか。 その謎を解く答えのひとつに泉山が発見されたのは1630年代とされていて、有田焼創業は1616年となって

          工房から望む渡来の地

          白状します

          edition05と言っている粘土のことを 2021年12月28日 有難い事にずっと忙しくさせて頂いていたお仕事に一旦区切りをつけ、これからの自分自身がモノづくりをしていく上での核となるべき心に仕舞っていた「やりたかった事」を実行する為に年末の大掃除を済ませた後 有田町の竜門ダムへ。 #白磁#有田焼#器

          白状します