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結婚12周年の日。洗濯機と別れた日。彼女に手紙を書いた日。

結婚して12年。

ついに、洗濯機が壊れた。結婚した時に1人から2人になって生活を始めるために購入した洗濯機。当時は千葉県在住で彼女は福井県。離れていたので新生活の準備はほぼ一緒に出来ず、家電にこだわりのない僕は彼女からの要望メモを片手に有楽町のビックカメラへ行ったのを思い出す。

『洗濯機はドラム式で』

ドラム式である事で購入した洗濯機。彼女にすれば自分で選べなかったことを不足に思ったかもしれないけれどそんな文句は一つも聞いたことがない。その洗濯機がものすごい轟音を立てて壊れた。


なので、家族一緒に洗濯機を買いに行った。

洗濯機コーナーで色々物色してずーと販売員さんと話している彼女を横目に、僕は子供たちが色々触ったり遊んだりするのを追っかけて広い店内で離ればなれ。相変わらず家電にあまり興味がないので、小学生2人が家電サンプルをあれやこれや触りまくるのを今の時期はやめてくれと注意しまくって、最終的にスマホ売り場のサンプルスマホのゲームに夢中になっている側で監視に時間を費やしていた。


『ねぇどれにする?』

 『なんでもええよ。好きにすればええやん』

『予算オーバーなんやけどこれがいい』

 『ええんちゃう』


その日、自宅に帰って彼女が言いました。
買い物の時『楽しくなかった〜なんか孤独やった。』って。
その言葉に衝撃を受けました。孤独。ガーン。

結婚した時は一緒に過ごして喜怒哀楽をともにして、できれば喜び笑顔をたくさん共有したいと思っていたのに。孤独やった。ガーン。普段は文句などは言い合いません。彼女がたくさん我慢してくれているから。僕は文句の言いどころが見つかりません。なので孤独やったと聞いた時、たくさんの我慢の上の言葉やったんやと思いました。

でも互いに面と向かってなかなか話せない。包み隠さずなんでも言い合える夫婦っているのかな?話さないとわからない。わからないとすれ違い。これは楽しくない。せっかく一緒にいるのに。


洗濯機を買いに行った次の日が結婚記念日でした。なかなか言葉にできないので短い手紙を書きました。短い手紙。買い物の日の反省といつもの感謝を素直な言葉で。


結婚12周年の日。洗濯機と別れた日。彼女に手紙を書いた日。


次は冷蔵庫とのお別れが近づいています。その日はどんな日?


Terukazu









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