コミケ新刊記念 昭和12年の「バナナ羹」を作った話。
こんにちは、私は昔のお菓子のレシピ本を紹介している同人誌を出しています。
この夏も「レトロ菓子本はお好きですか?」の第9巻を出したましたが、今回はその新刊記念も兼ねてその同人誌で紹介した本からお菓子を作ってみました。(実は本に入りきれなくてここに書いたとは言えない)
昭和12年と戦前の本、500種類も載ってるめちゃ厚で、表紙はもしやあのnネズミの国の方・・と言いたいですが色々面倒なことには巻き込まれたくないのでスルーします。そしてこの中の、
・・・バナナ感が一切見受けられませんが羊羹のような見た目にさらにバナナ・・・(イロモノの匂いがする・・) 大変興味深いお菓子です!!
ではいきなり材料です。
この4点。(バナナは一本母が食べた)最後の「醤油」がめちゃ気になる・・何故いきなりの醤油なのか、まあとにかく早く始めないと、うちの母は自分のパーソナルスペース(台所等)を侵略されるのが殊の外嫌いなので短時間で済ませなければなりません。しかも、先程砂糖と間違えて塩を取ろうとしたらぶちまけてしまい、母からの印象はいきなりの-100からの出だし!もうミスは許されない!!
さて材料もシンプルなだけあり、工程もシンプル。
1、熱湯に寒天+砂糖+醤油を入れます。
本には「寒天棒」と書いてありますが、今のクイック寒天4g=1本な感じ。
2,混ぜ切った汁を入れて一旦冷やします。
ダマを恐れて泡立ってしまった・・・OH・・・
しかし私はTAROMANなので細かいことは気にしない。
3,一旦冷やし固め、そしてバナナと残りの汁を入れます。
ここでカンの良い方はお気づきでしょうが、「砂糖+醤油+水」は
「みたらし」なのです。
ふっふっふ・・結局イロモノ感はありましたがみたらし味の羊羹のようなものでしょうか。
もはや勝ちは見えている勝負!!!勝利の女神はこの先よ!!もぐもぐ。(バナナ余った。)
4、固まったら切り分けます。
おー固まった固まった。
ず、ずれた!!!!
5,完成です。
ぱく!!!
は?なんで?みたらし味で勝ちが見えてたでしょ?どうして水砂糖醤油バナナの味がバラバラで入ってくるの?砂糖は羊羹の羹と言うだけあって水4対砂糖3というほぼ半分位入ってるせいか激甘なのに醤油が一切負けてなく別の角度から塩味ががつんと入ってきてさらにバナナはバナナでバナナしちゃってるしでもう口の中がめちゃくちゃで本文には「これは精進料理のお口取りにもよいものですが、そのときは見ずを少なく醤油の味を勝たせます。」とか書いてあるけどこれさらに醬油強くしたもんならこっちが弱くなって死ぬ!!もしかしたら寒天棒の際の「煮る」が抜けたから?いやいや、普通に砂糖と醤油混ぜても美味しいでしょ。そもそも醤油がまんま醤油なのはあれか!新しくキッコーマン生絞りを出したから絞りたての醤油の風味をそのまま食卓にいいいい????(この間約5秒)
こんなんだったら他レシピの「バナゝ羹(一)」「バナゝ羹(二)」「コーヒー羹」「レモン羹」「苺羹」「人参羹」「桃羹」「金玉羹」のどれかにすれば良かった~!!ちなみに「金玉羹」の「金玉」は「きんぎょく」です、「きんぎょく」なんです!! (終)
ちなみに今回の新刊「レトロ菓子本はお好きですか?Vol.9」は「謎フードパレード」として2つお菓子を作ってみました。気になる方はどうぞ!
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