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まちの中の小さいセーフティネットについて

先週の休日、せっかくだし外に飲みに行こうという気持ちになり、職場の近所にあるとあるお店に行くことに。

かなり昔からあるお店で、今でも大将であるお父さんが汗を流しながら鍋やフライパンを振っています。お酒はビールが日本酒、どぶろくのみ。餃子や高山ラーメンが絶品。カレーラーメン美味しいな〜なんて考えていると、

「大将来たぞ〜!」
という元気な声が。

「おいおい食べれるんかね。」
と大将。

流し聞きしているとすぐさま
「さっき先生と食べとったがね。ほら、さっき会計もして、いっぱい食べとったが食べれるんか?」

なんとそのお客さん、先ほど自分の斜めすぐ後ろで食べてたお客さんでした。認知症になったお客さんが、そのままお店に来てしまうということは割とこの辺りではよくあることみたいなんですが、初遭遇。
「これが噂の!」って感じ。

そのお客さんは色々なだめられつつ、しれっと着座。
ビールもスープも頼んでいました。

「あれ、俺さっきも来てた?2回目か!そんなに来るなんて俺ここ大好きだな!!!」

とニコニコしながら楽しそうに大将に話しかけていました。

大将も無理に食べさせるのをやめたりしない。
ずっと「うんうん」って言いながら聞いていました。

これこそまちのセーフティーネット。

自分もボケたらこんな感じに笑って止めてくれるくらいになりたいなと思ったり。少しほっこりして帰宅し、翌日も何故かお店に吸い込まれて行ってしまったのですが、

昨日もいたはずのお客さんの、まさかの3回目の来店に遭遇。

すごい。もはや、愛。


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