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リモート参拝、仏教の入り口 栗田穣崇氏

※文化時報2020年8月12日号の記事を再構成しました。

 動画配信サイト「niconico(ニコニコ)」を手掛ける栗田穣崇niconico 代表が文化時報社のインタビューに応じた。自他共に認める仏像マニアで、「国内の国宝仏の98%に参拝した」といい、仏像を紹介する番組に自ら出演。「自分を変えることで、つらさに対処するための教えが仏教」と語る。今年は新型コロナウイルスで不安を感じた人々の求めに応じ、東大寺のリモート参拝や比叡山延暦寺の不滅の法灯ライブ配信を行った。ニコニコを「仏教の入り口」と捉え、多くの人に仏教の良さを伝え続けている。(編集委員 泉英明)

 栗田穣崇(くりた・しげたか)1972年5月、岐阜県生まれ。専修大学経済学部卒。NTTドコモでiモードの立ち上げなどを担当。楽天やぴあ、バンダイナムコなどを経て2017年にドワンゴ取締役、niconico運営責任者に就任。19年に現職。趣味は仏像巡りで、年に何度か京都や奈良に出掛ける。昨年は近畿三十六不動を6日間で全部回ったという。

気軽に視聴 人々集う

 《「ニコニコネット超会議2020」が4月、インターネットを通じて開催され、延べ約1640万人が視聴した。外出自粛と時期が重なったこともあり、コロナ禍で参拝を停止した東大寺のリモート参拝や、比叡山延暦寺、築地本願寺の中継などが人気を集め、動画にリアルタイムでコメントを付けられるニコニコの特長とも相まって、盛り上がりを見せた》

──「ニコニコネット超会議2020」では、寺院で多くの中継を行いました。仏教にはコンテンツとしての魅力があるのでしょうか。

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