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正論を掛け合わせると、共感できないお寺の未来が見えてきた

※文化時報2020年12月5日号の社説「共感できない未来」の全文です。

 消化不良だった。先の第6回エンディング産業展で注目されていたセミナーを聴講した感想である。

 登壇したのは全日本仏教会の戸松義晴理事長と、浄土真宗本願寺派築地本願寺の安永雄玄宗務長。共に仏教界のトップランナーであり、改革の旗振り役でもある両氏は、文化時報の紙面に何度も登場いただいている。今回の講演内容も決してつまらないものではなく、むしろ充実していた。

 それなのに後味が悪かったのは、話の先に広がる仏教界の未来に、共感できる材料が乏しかったためだ。

 2日号で報じた通り、セミナーは産業展2日目の11月25日に行われた。安永宗務長、戸松理事長の順に登壇し、2人のディスカッションもあった。

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