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英語坐禅が順調に再開 曹洞宗

 ※文化時報2020年11月18日号の掲載記事です。

 新型コロナウイルスの影響で4月から休止していた曹洞宗の英語坐禅会「ZEN class」が対面で再開されている。感染予防対策を講じ、再開後2度目となった10月28日には10人が参加。オンラインとは異なり安心できるといい、外国人だけでなく日本人にも好評だ。(藤吉孝二)

 「ZEN class」は、今年開催予定だった東京オリンピック・パラリンピックに向け、訪日外国人らに参禅の機会を提供する目的で2016(平成28)年にスタートした。宗務庁が入るソートービル内の東京グランドホテルを会場に毎月行われ、多い時で十数人の参加者があった。

 事前予約制だが、ホテルのエレベーターに案内を張り出すと、それを見た宿泊客から当日の参加申し込みもあった。古溪理哉国際課長は「お断りしたくないので臨機応変に対応した」と話す。

 また、五輪開催期間中には30日間にわたり、坐禅を中心とした体験型イベント「Tokyo禅アリーナ」を同ホテルで開く予定だったという。

 だが、新型コロナウイルスの感染拡大で、様相は一変。五輪とともに「Tokyo禅アリーナ」は延期され、「ZEN class」も休止を余儀なくされた。

 「ZEN class」の再開は早い時期から模索され、6月にはオンラインで行うようになった。だが、3年前から講師を担当するポーランド出身のシュプナル法純氏は、オンライン開催の難しさを感じていたという。

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シュプナル法純氏

 「いつもは皆さんの顔を見ながら語るが、オンラインでは反応がなく、壁に向かって話しているみたいだった。カメラも自分でセッティングしていたので、不安だった」

 対面での再開後、参加者の顔触れに変化があった。渡航制限で激減した訪日外国人に代わり、日本に滞在中の外国人や日本人が参加するようになった。普段から禅に親しむ人たちは「日本語でやるのとは空気感が違う」という感想が寄せられるという。

 「難しい仏教用語も英語にすると分かりやすい」と古溪国際課長。ただし、読経を除いて法話、坐禅、茶話会に至るまでの2時間は、すべて英語で進行するので、参加には英語力が必須だという。

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