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1on1でマズローの欲求五段階説を使う

マズローはアメリカの心理学者で、人間の欲求を5つに分けて説明しました。この考え方がなぜ必要なのか。人間の本質的なものは何にでも応用が可能なのですが、今回は1on1での利用例として紹介します。

欲求5段階説概要

1つ目の生理的欲求とは、生きていくために必要な本能的な欲求のことで、食事・睡眠・排泄など。何よりもまずこれを満たさなければ生きていけないですし、他のことをしようという気にもなれません。

2つ目の安全の欲求は、命に危険の無い安全な場所で、安心した暮らしがしたいと、誰もが願う欲求です。

3つ目の社会的欲求とは、家族、仲間、コミュニティなどの集団に所属したい欲求のこと。人は役割や帰属意識を持つことで、孤独や不安から逃れたいと思う生き物です。

4つ目の承認欲求は、2つに分けることができます。
低位の他者からの評価や尊敬を得たい欲求と、
高位の自分自身を承認する欲求です。

最後、5つ目の自己実現の欲求とは、自分の可能性や使命の達成を目指すことです。

ポイント

大事なポイントは、ピラミッドの形にあります。生理的欲求が満たされていないのに、自己実現の欲求にはいきません。

例えば部下が深夜の騒音で睡眠不足が常態化しているとして、上司から「君は将来何を目指したいのか」の話をされても困りますよね。

1on1での利用例

この5段階を利用して、相手の「現在の状況」を確かめます。

生理的欲求

ちゃんと毎食食べているか?レッドブルやモンスターばかり飲んでないか?定期的に運動しているか?深夜までゲームをしたりNetflixを見たりしていないか?怪我や痛みはないか?持病はあるか?金銭は足りているか?

安全の欲求

誰だって動物に襲われたり、パワハラで傷つけられたり、殴られたりはしたくない。怖い上司はいないか。いじめはないか。

社会的欲求

今の役割に満足しているか。周りの役に立てていると思うか。他人と話をする機会はあるか。不安を感じるときはあるか。

承認欲求

他人からすごいと思われたい、自分の仕事を認めてほしい、ほめてほしい、賞や地位が欲しい。

自己実現の欲求

自分はこの世で一人、かけがえのない存在だ。
自分を受け入れ、素晴らしいと自分自身を認めることができる。
この世に生まれたからには何かを成したい気持ち。

次の段階へいくために

相手の現在の状態を確かめたら、とにかく欲求を満たすこと。
そうすることで、次の段階にいくことができます。

現在の自身の段階を知ることで、欲求に振り回されなくなり、選択が生まれます。
理想は何か。理想に近づくためにはどうすればよいのか。
ギャップが見えるようになり、生産的な会話になります。




コミュニケーションに悩むひとたちのために活動しています。 勉強や社会的な活動に対する活動につかいます。