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「県庁おもてなし課」を読んでみて

冒頭のお役所のノリについていけずに、長らく放置していたのですが。

少し具合が悪かったので、大人しく読書でもしようと読み始めたら。

一気読みしてしまいました。

多紀ちゃんが出てから、お話がするすると動き始めて快活なテンポに気持ちよく乗りつつ。

こう、有川さんの紡ぐ絶妙な恋愛描写が大好きです。

ご都合主義に見えなくもないところはあるのですが、すごく人間らしいというか、キレイなだけの感情ではない複雑性が好み。

登場人物が、上の句に下の句を返すかのような、気持ちのいいピースの合わせ方を進めていくので、ニヤニヤしながら見守れると言いますか。

そして、毎度のことながら本当に勉強になるなぁと‥‥。

小説という表現媒体で、楽しみながら『識る』ことが出来て『学べる』という。さながら教科書のような作品も幾つもあります。

言葉に愛され、言葉を愛しているかのような。

物語としては、自治にしても地方も国も、とにかく面倒くさい。本当に不自由に縛られて生きているのだなぁ感じました。

何よりも、こういうアプローチで地元に貢献したり、いろんなものをひっくるめてエンタメ化させていく有川先生のポテンシャル凄すぎないか、と。

養護施設のお話の時も、ただ楽しく読んで、語彙力皆無で「すごい!!」って言葉しか出なかったんですけどね。

友人に借りた本がまだ待ち構えてくれているので、また時間を作って読もうと考えます。

小説に熱中出来る環境って、とても素敵で贅沢ですね。

その環境作り出してる自分も褒めておこう。

すごいぞ、自分!

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