第5回《貴重な水循環と湧水》
Author:北中康文(自然写真家)
水の惑星と呼ばれる地球には、約13億8,000万㎦の水がある。これを立方体に閉じ込めるとその一辺は約1,100km(東京〜稚内の距離)と、意外に小さい。このうち海水が97%、淡水は3%。しかも、淡水の99%以上を南極の氷や陸地の地下水が占める。人や生き物が使える地表水(川や湖)は、全体の0.01%ほど。さらに、川に限定すると湖の1/80程度しかない。これは大気中の水(水蒸気)よりも少ない。つまり、川の水は地球全体からみると極々微量なの