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スパイダーマンに憧れた夜〜僕はスーパーヒーロー〜

僕はスパイダーマンが好きだ。スパイダーマンは、一般的な悩みを抱える若者がスーパーヒーローとなり、犯罪者と戦う。いわゆる『スーパーマン』のような絶対的なヒーローではない。普遍的な高校生が悩みつつもヒーローとしての役割を果たしていく。そこがまた大勢の共感をよんでいるポイントだと思う。また、主人公が放射能を浴びたクモに刺され、壁に張り付く超能力を得て、クモ糸を発射する機械を作る。壁に張り付いたり、クモ糸を使って飛び回る姿は、見ていて爽快になる。

コスチュームもどこかダサい感じもあり、さすがアメコミだという感じで僕はカッコいいと思う。スパイダーマンが好きなポイントの一つでもある。

僕は昔から、ジャンプコミックスの主人公に憧れてきた。ドラゴンボールを見れば『かめはめ波』や『舞空術』の練習をしたり。ワンピースを見たら、手が伸びるんじゃないかと練習してみたり。本当にそう思っていた。これは少年時代には誰しもあることなのだろうけど。

僕は妄想癖が少し強いらしく、いろいろなことを考えてしまう。考え出したら、もう止まらない。頭がそのことでいっぱいになってしまうのだ。頭に熱がこもったような感じになり、頭が痛くなってしまう。思い立ったら、割とすぐに行動してしまうし、周りの意見が入ってこなくなる。困ったものだ。

夜、寝る時にはいつも妄想していた。自分がスーパーヒーローとなり、遅れて登場、ボロボロになりながらも悪役を倒していく。だいたいがこんなパターン。これもジャンプコミックスの定番パターンではある。こんな妄想を毎晩毎晩しながら眠りについていた。頭の中の『小ちゃい僕』と『小ちゃい悪役』が、激しい戦いを繰り広げる、激戦過ぎて眠れないこともしばしば。時には決着がつかず、次の日に持ち越したこともある。かなり鮮明でリアルな光景だ。そうなると、続きが気になってしょうがない。アニメの続きを楽しみに待つ感覚と似ている。

これは大人になった今も変わっていない。子供の頃と比べると、より現実に近いものとはなっているが。例えば、街中で強盗事件が発生し、僕がフラッと現れ、屈強な男たちを薙ぎ倒していく。気持ちよく眠りにつけるのだ。

大人となり、社会の波にもまれ、ストレスを抱えるようになった。僕には、趣味といえる趣味がなく、ストレスを発散する場所が少なかった。普遍的な大人が持つ悩みを抱えていた。普通ならどこかでストレスを発散するのだろうけど、発散場所を頭の中で作っていた。これは少年時代からの癖といってもいいだろう。それこそ普遍的な高校生が悩みを抱えつつ、ヒーローの役割を果たす『スパイダーマン』のように。

ひょっとしたら『スパイダーマン』もストレス発散のために暴れていたのかも。…そんなことはないか。もし、そうだとしても『スパイダーマン』は本当に街を救っているわけだし、誰も文句は言えない。

だいたいのヒーローは、無邪気でどこか抜けているところがあり、最後はビシッと決める。そんな人になりたい。

僕が『スパイダーマン』だったとしたら、ストレス発散のため、悪役を薙ぎ倒し、スーパーヒーローとしての役割を果たす。

こんなヒーローは嫌だな。

今日も頭の中で、ストレス発散のためにスーパーヒーローになろう。


どうも文吾野助。


note投稿を通じ、まずは自分自身の幸せに向けた活動をしていきます。自分が幸せでなければ、他の人に幸せを分け与えていくことはできないと感じているからです。私は日記というかエッセイ的なものを投稿しています。その内容が少しでも皆さまの幸せの種となりますように。どうも文吾野助。