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コメディだけれどSF映画の大傑作「サマータイムマシン・ブルース」

夏になると、僕は必ず見たくなる映画がある。それは「サマータイムマシン・ブルース」という映画だ。低予算のコメディ映画ではあるが、脚本の圧倒的な完成度とタイムマシン理論の矛盾のなさがすさまじく、SF映画の大傑作といえる。

「シュタインズゲートが好きなら、この映画が好きだと思うよ」と父におすすめされたのがこの映画だった。そして、僕はこの映画の虜になってしまった。「好きな映画は?」と聞かれると、必ずこの映画が頭に思い浮かんでくる。ばらばらだったパズルのピースが何から何までぱちぱちとすべてはまっていく脚本がとにかくすごい。僕は「この世で最も完成された脚本」だと、勝手に思っている。

舞台は夏、大学のSF研究会。この映画はとにかく夏!である。エアコンのリモコンにコーラをこぼしてしまい(連鎖反応でリモコンにコーヒーがこぼれてしまう映像が面白い)クーラーがつかなくなってしまうのだが、部室に突然タイムマシンが現れる。そのタイムマシンに乗って昨日のまだ壊れていないリモコンを回収しようとするが、因果律として重要なことを知らされる。それは、「過去は変えられない」ということである。過去の出来事があるから今の自分がある。では過去を変えてしまったら?すべてが崩壊するのである(この辺は作中で詳しい解説がある)。SF研究会の部員たちは昨日を変えないために奔走する。「バック・トゥ・ザ・昨日!」である。

タイムマシンものといえば過去を変えるのが良くある話だが、この映画は因果律に反しないため、「過去を変えないように」奔走するというのが、理論として成り立っているし、その様子がとても面白い。また、この映画には伏線がいたるところにある。とても小さなように思えていた出来事も、最後にはつながってしまうのだから、とても恐ろしい映画だ。

そして、この映画には若かりし頃の有名俳優たちがたくさん見ることが出来る。ムロツヨシだったり、上野樹里だったり。それを含め、楽しい映画である。




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