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太宰治とYouTuberって似てる

少し前に蜷川実花監督作品「人間失格 -太宰治と3人の女たち-」を見ました。

生田斗真主演の人間失格も見たことがあるのですが、今回は作品ではなく太宰治という一人の人間にフォーカスを当てた人間失格。


言わずもがなド屑様なのですが、なぜ女は王子様を夢見ながらダメ男に惹かれてしまうのでしょう。

太宰に翻弄される3人の女たちを見て「よかったー!私だけじゃなかったー!」と謎の親近感と安堵を覚える私。笑

やはり女は与えたい生き物なんですね。

津島美知子

太田静子

山崎富栄

自分の生きた愛の軌跡がどんな形であれ後世に残って幸福なのかな。不幸なのかな。

どの方も実際の胸の内は分かりませんが。

世間から忘れ去られてもただ一人の人の心のうちの残り続けるのと、どちらが報われるのかしら?と映画を見ながら考えていました。

映画はフィクションなので実際がどうかは存じませんが、映画を見る限り私は静子の生き方が朗らかで自由で逞しくて羨ましかったです。

心の跳ねるまま太宰に恋をして、どうあれ好いた男の子供を授かれて、世間に太宰との関係をアピール出来て・・・

男性から見たらコントロールが効かない、世間知らずなメンヘラちゃんにうつるでしょうが私から見た静子は「恋をするのに」最適な女性です。

可愛らしいとは沢尻エリカ嬢のためにあるのでは?と真剣に辞書の改定をお願いしようと思ったくらいです。

「恋をすると居場所がないのね」というセリフがあるのですが、なんてお可愛らしいこと。そりゃあイチャイチャするだけで何日も過ぎちゃうよ・・・


Twitterにも書きましたが、奥さんと子供に太宰と二人でいるところを見られて「ごめんなさい」が言える山崎富栄(二階堂ふみ嬢)は愛人の鏡だし


愛人との密会現場を見ても「お父さんお仕事中ですよ」と言える津島美知子(宮沢りえ嬢)は正妻の鏡。

そして「来ちゃった♡」とお家に押し掛ける迷惑な浮気候補女と会いに出ていく太宰の身支度をしてあげるなんて・・・つらい。


私は静子みたいに図太く主観の世界に生きられないし、富栄みたいに忍耐強く尽くし続けられないし、美知子の様に自分の気持ちを押し殺してまで相手を受け入れてあげられない。


都会のすみっこで愛だ恋だのに憧れながら生きるしかないのかなぁ。と少し寂しくなりました。


そして、この映画を見て

「時代が時代なら、太宰ってYouTuberだな。」

と、ポンと思いました。

赤裸々な生き方、私生活の切り売りの仕方、作品越しに世間とコミュニケーションを取る。

きっと今の時代に生きていたら

「悪用厳禁!女を落とす10のテクニック!」とか

「DMに来た恋のお悩み全部答えます!」とか

「安吾とぶっちゃけトークしてみた!」とか

「炎上覚悟!川端康成に物申すっ!」とか

動画あげてそう。

作家のモーニングルーティーンとかで「美知ちゃんの朝ごはんです~」ってカメラを向けて嫌がられてそう・・・・笑

それでアンチコメントと必死に戦って病んでそう。笑

自己証明のために足掻き藻掻いたむき出しの生き方が、多くの人を勇気づけているんだろうなぁと思いました。

太宰が抱える弱さや、承認欲求に満ちた人を浅ましいと笑いながら己も満たされない承認欲求に苦しんで

相反してる部分を隠すことなく晒していくのはある種の自傷癖なのだと思います。

太宰の作品ってエンタメ要素が強くて、ある種の軽さがあるのです。

だからこそメディア化しやすいんだろうなぁ。



最後の入水するシーンの「いきましょ」が「生きましょ」に聞こえて良かったです。


誰が好みのタイプかとか語り合いたい・・・

お時間ありましたら是非ご覧下さい!そして誰がタイプだったか教えて欲しいです(🎀 ֦ơωơ֦)✨


お待ちしております~!!




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