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無頼の女房|ゴツプロ!第九回公演
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大好きな鹿野真央さんがご出演なさっているゴツプロ!第九回公演「無頼の女房」を観てきました♡
ちあきちゃんありやとー!!🫶✨
— 鹿野真央 (@maoshika) June 15, 2024
久しぶりに会えてうれしかった…✨🥹 https://t.co/LNKQo7DuOj
真央さんからレスもらって嬉しい!胸きゅんで死ぬ。
なので皆さんに自慢します。笑
▪あらすじ▪
まだ焼け跡も片付かない戦後、昭和23年。作家・塚口圭吾とその妻・やす代が暮らす東京近郊の家には、今日も原稿待ちの編集者たちが詰めかける。
最後の無頼派ともてはやされる流行作家だった圭吾は、その重圧から神経過敏となり、酒と薬物で心身のバランスを保っているようなものだった。
ことあるごとに二階から飛び降りるのも、薬物で高揚した精神のなせるわざ。
「原稿を走る筆の音が、まるで身を削る刃物の響きに聞こえて」
そんな圭吾に寄り添ってきたやす代にとある変化が訪れたことで、夫婦の時間が変わっていく。
混沌の時代を懸命に生きながら、どこか滑稽で愛おしい人々。
日本を代表する作家・坂口安吾とその妻・三千代をモデルに、一癖も二癖もある登場人物たちそれぞれの愛の形を描き出す、中島淳彦の代表作。
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坂口安吾をモデル・・・
こっちじゃないです。
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こっちの安吾です。
(全然関係ないんですけど、坂口安吾で調べたら予測変換「受け」って出てきました。)
(世の中的には受けなのね、安吾・・・)
坂口安吾といえば「薬」のイメージがあるのですが(私だけ?)
昼間は覚せい剤、夜は睡眠薬を飲んでいたと言われています。
アデリン(睡眠薬)は高村光太郎と妻・智恵子や芥川龍之介、夢野久作、太宰治などが飲んでいたと言われているのですが安吾は安吾巷談|麻薬・自殺・宗教にて
ウイスキーとアドルムをのんでるうちに中毒した。
と書いているんです!
アデリン=アドルムですか?教えて詳しい方!
私も去年まで寝る時は睡眠薬!起きたらモンスター!ベンティサイズの珈琲!それでも眠くなったらカフェインタブレット!のループで生きていたので安吾にシンパシーを感じてしまいます♡(ミーハー♡)
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とまぁ、こんな感じで真央さんをはじめ私の癖が詰まった舞台でした。
勿論大変すばらしかったです。言うまでもない。
ワンシチュエーション演劇ですが一切飽きず、この家の中でよくもこんなに事件が起きるものだと笑ってしまいますし
セットがレイヤード的で奥行きがあり、見えない部分でも事件が起こっているので、空間の広がり方が劇場の大きさ以上に感じました。
そして終演までずっと無駄がなかったのです。隙もない。
絵面
会話
転換
全て無駄なく隙がなく
高級なフレンチや懐石料理のフルコースのようでした。
こんなに計算が完成された舞台、お稽古が大変だったろうなぁ。
平井 読みました?
やす代 ええ、少し
平井 作家の文章は身内には刃物です、大丈夫ですか?
やす代 なにがでしょう?
平井 いえいえ、それじゃ
豊臣 しかし、あなたは気を付けなければいけません。
やす代 何をでしょう?
豊臣 あなたの存在に関わりなく、作家はいつまでも孤独です
。あなたは作家の孤独を癒そうとしてはいけない。
やす代 よく分かりませんけど。
圭吾 平井君、連載はしばらく中止にしよう。
平井 先生。
圭吾 中止だ。
平井 何を言ってるんですか?
やす代 (前台詞に被せて)何を言ってるんですか、書いてください。
この女のために書くのを止めるなら、私はどうなります?
私のために止めるならいざしらず、この女のために、それじゃ私は何なんですか?
圭吾 取り乱すなやす代
やす代 取り乱してるのはあなたです。
圭吾 ・・・ここを出ていくんだって?
太郎 え?はい
圭吾 当てはあるのか?
太郎 いいえ。
圭吾 大丈夫か?
太郎 はい
圭吾 そうか、うらやましい。
太郎 いいえ・・・。
私が好きな部分を抜粋してみました。
他にもたくさんあるのですが、あまりにネタバレが過ぎたりするので自重。
私の持論の一つに「人間に等しく訪れるもの、それは生と死と愛。この3つに対する自分の答えを見つける道程を人生と呼ぶのではないか?」という極めて厨二病臭激しいものがあります。
色んな映画や本に触れてきて、どれも全て上記3つのテーマが盛り込まれているんです。
同じテーマをよくもこんなに飽きずに擦りつづけるものだと学生時代はビックリしましたが
生まれて死ぬ。その現象は皆同じ。けれどそこに至るまでの過程は千差万別。
そして愛に固執するのは、自分が持っている「愛」がアイデンティティになるからなのではないか?
「無頼の女房」にもふんだんに「生と死と愛」が盛り込まれています。
登場人物それぞれが、それぞれの視点から持論をぶつけ合います。
この作品を見終わった時に、胸にこみあげてきた様々な感情や思考。
他の皆さんはどんな感想なのだろうか?
私はとても純文学らしい舞台だったなと思います。
継ぐ、継いでいく、続く。
描かれている事が全てではないのだ。
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スタッフ
キャスト
塚原大助 / 浜谷康幸 / 佐藤正和 / 泉知束 / 渡邊聡 / 44北川 / かんのひとみ / 浅野令子 / 土屋佑壱 / 鹿野真央 / 前田隆成 / 剣持直明 / 久保酎吉
公演スケジュール
2024年6月6日(木)〜2024年6月16日(日)
東京都 本多劇場2024年7月6日(土)
福岡県 大牟田文化会館 小ホール
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