本を買う際、ちょっと考えてみたいこと。
今日届いた本。
新刊書ばかり。ここに載せてない一冊(星野博美さんの新刊)は、母にプレゼントしました。
『おいしいベランダ』は、刊行されてからずっと読み続けているシリーズ。若いころこんな幸せな恋愛ができたらと誰もが思うやつだ……!
さて、これらの本はみんな、honya clubから届けていただきました。
ほぼ取次さんからってことですね、たぶん。
そのため、発送が早いです。注文して2日で届く。
いまのコロナ禍の状況であれば、某大型通販サイトよりも迅速。
そこで考えてみたいのは、
「某大型通販サイトを使うのを極力やめてみないか」
(とくに本を買うときは)ということ。
ここでも本のおはなしになってしまって恐縮なのですが、
昨日まで村山早紀さんの「桜風堂ものがたり」シリーズ第2巻、『星をつなぐ手』を読んでいました。
山間にあるちいさな本屋さんが舞台で、主人公はそこでさまざまな壁にぶつかります。
書店が小さいゆえの配本(簡単にいうと、出版社から書店で売りたい本を確保して、まわしてもらうこと)の苦労なども描かれます。
それを読んでいて思いました。
地元の本屋さんを大事にしなくてはだめだよなぁ、と。
わたしの現在住んでいる最寄り駅の前にも、ちいさな本屋さんがありました。
ご主人は年配のかたで、でもバランスよく本を並べ、ご自身の趣味の雑誌なども取りそろえた趣味のいい書店でした。
しかも、わたしが僭越ながら本を出しているのです、と申し上げたら、店頭に本を並べ、あまつさえ売り切ってくださったのです。
感謝のことば以外の何もありません。
でも、その本屋さんも、何年も前につぶれてしまいました。
ほんとうに、なくなってしまうときにはあっけなくて、悲しかった。
わたしにもっとできることはなかったか、何度も考えましたが、答えは出ませんでした。
そんな思いを、もうできるだけしたくないのです。
今の状況において、外出が困難になってしまうのもわかります。
ネット書店が便利だということも利用者として承知しています。
でも、できるだけ、リアル書店を応援してあげてください。
そうでないと、すべてが収まったとき、書店が一軒もない街がいくつもうまれてしまう。
そんな危機感が、わたしにはいっぱいあるのです。
いまは、ネットでリアル書店に注文して、受け取れるシステムも整備されています。
受け取りに行くのが難しい……というかたも、安直に大手のサイトを利用しないで、本屋さんとつながっているサイト(honya club、e-hon、hontoなど、たくさんあります)を一度覗いてみてください。
きっと、発見があるはずです。
書店は、宝の部屋のようなものだとずっと思って過ごしてきました。
わたしにとっては、生活の一部だったのです。
そこにあるのが当たり前ではないのだと気づいたのは、最近のことです。
こういう考え方のひとがすべてではないということも、わかっています。
利便性をとりたい。ついで買いをしたい。そもそも本なんか読まない。興味ない。
でも、それではきっと、この世の中は今までよりずっと、さびしいものになってしまう。
少しでもいいので、本屋さんのこれからのことを、考えてみてください。
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