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生きるのがつらいけれど、何とか生きてる人たちへ

 僕は生きるのがつらくても、何とか生きている人が好きだ。その生き方が、懸命であれ、適当であれ、とりあえず今日は死なずに生きている、その事柄が好きだし、そういった人が好きだ。そしてそんな中でも、不器用にもどこか懸命にその生きづらさに抗って、生きづらさをなんとか減らそうとしている人が、少しでも幸せになろうとする人や、その行為が好きだ。

 なぜならば僕もそんな人間だからだ。僕はとにかく生きるのがへたくそだ。生きづらさ、と言葉を濁しているけれど、その言葉は季節や月、日、時間によって大きくなったり小さくなったりして、最大限の大きさになると、死にたさ、になる。死にたい夜や、死にたい朝を何度も何度も、今日この日まで乗り越えてきた。

 こんなことを書くと、色々心配されるかもしれないが、僕は割とごく普通のサラリーマンとして働き、ごく普通の中年男性として東京に一人で暮らしている。同僚や友人の前ではニコニコしていることも多いので、人より幸せそうに思われたり、羨まれたりすることもある。実際に僕には小さな幸せがたくさんあるし、幸せな日もある。でも実はこっそり鬱になっていたり、眠れぬ夜があったり、死にたい朝があったりする。

 そんな生き方のせいか僕はなかなか自分に似た人を見つけることができない。そしてそんな人(幸せそうにみえるけれど、実はこっそり鬱になっている人)は実は結構いるのではないかと思う。そんな人がある日、何でもない些細なことで、特別でもない普通の夜に、突然死んじゃったりするのではないかなと思う。なんなら僕も色々あって、一度だけ自ら死にかけたことがあるし、ある日突然亡くなってしまった友人もいる。

 あるひとりの夜、ネットでくらい、素の自分を出してみようと思った。どこかでそういう人と繋がっていたいと思った。それに、自分の経験とか、生きるために(死なないために)役に立ったこととか、少しでも誰かの役にたつことを残しておこうと思った。僕自身もいつか見返して、辛い夜を乗り越えるようためのお役立ちメモになればいいな。

 世の中にたくさん鬱に関する本や、幸せに関する本があるけれど、作者のほとんどが、お医者さんだったり、作家さんだったり、何かを成し遂げた人だったりするので、僕のようなごく普通の中年サラリーマンの実体験を踏まえた話が誰かの救いになればいいと思う。

 とりあえず、色々辛いこともあると思うけれど、なんの救いもないかもしれないけれど、ただただ生きてみましょう。この文章を読んだ人の寂しさや孤独感が、少しでも和らぎますように。


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