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ドラマ現場のソーシャルディスタンスと再放送について。

ドラマの新作が少ない中、ついに『美食探偵 明智五郎』も第6話でストック切れとなったようだ。
(以下、ネタバレあり)

燃えさかる炎の中で色気たっぷりのマリアと明智は、誰も寄せつけない、誰も理解できない域に。それを目の前にして呆然と立ち尽くす、小芝風花さん演じる苺。この後のラスト、明智と苺の二人芝居が話題になった。

景色もなく、小道具もほとんどない。明智と苺が対峙しているだけ。異例中の異例であるにもかかわらず、中村さんと小芝さん、ふたりの演技に引き込まれてしまった。苺が胸の内を吐露し、感情をあらわにするところは特に。

まだ撮影できていなかったというラストシーン。新型コロナ感染防止対策としてこのような撮影になったと事前にアナウンスがあり、放送時にも画面下にその旨のテロップが入っていた。感染予防の苦肉の策とはいえ、まるで舞台のワンシーン。台詞が際立って聞こえるのもあるのだろうか。こんな撮り方も「悪くない」。

それにしても毎度毎度、マリアがこわい。彼女を崇拝する林檎ちゃんもこわい。もしかして、れいぞう子さん(朝ドラでは、喫茶バンブーのキュートすぎる奥さんなのに)も生きているのでは? 同じ“明智”が主人公の『麒麟がくる』には帰蝶様がいて、週末は「こわい女が勢ぞろい」みたいになってきた。『俺のスカート、どこ行った?』以来の小粒感たっぷりな悪役・小市さん(伊達役)も、マリアにあっさり葬られたし。この先、どうなっていくのか? 7話以降の放送再開が待ち遠しい。

第6話のラストシーンといい、先日のNHKのテレワークドラマといい、やろうと思えばできることってたくさんあるんだな。この状況下でも可能性は広げられると考え直したら、明るく光を照らされたような気持ちになった。

再放送を副音声付きで観たいという声

私の住むまちでは、『JIN -仁-』が週末に数話ずつ放送されている。新作が少ないぶん、他にも再放送は続々。だがとりわけ『JIN -仁-』は、一瞬たりとも目を離せない。今観ても、ドラマの世界にすぅーっと入っていける。

そんな再放送について、NHK『あたらしいテレビ 徹底トーク2020』の中で話題になっていたのが、「再放送時に副音声を付けてほしい」という視聴者のリクエストがとても多いこと。

そういえば、先日再放送された『プロフェッショナル 仕事の流儀』の本木雅弘さん編も、本人の反省(?)の副音声付きだった。

映画やドラマDVDの特典には、監督や脚本家、役者さんたちの音声コメンタリーが入っていることが多い。好みは分かれると思うけれど、自分は2回目に鑑賞するとき役に立つし、裏話など違う側面からもう一度映像を楽しむことができて、いい特典だと思っている。知人から昔借りた三谷さんの舞台『オケピ!』のコメンタリーは、三谷さんと、演者さん、奏者さんがずっと喋りっぱなしで面白かった。あれ、もう一回聴きながら観たい。映画『アフタースクール』のコメンタリーも面白かった記憶が……。今月中に観なおしてみよう。

再放送してほしいドラマは、先日このnoteにも記した『リーガル・ハイ』以外で何だろうかと5つ考えてみた。
①『すいか』
②『Dr.コトー診療所』
③『タイガー&ドラゴン』
④『最後から二番目の恋』
⑤『ツバキ文具店』

この5つの中で、副音声付きで再放送してほしいと一番願うのは『すいか』かな。
小林聡美さん、市川実日子さん、ともさかりえさん、片桐はいりさん、もたいまさこさん、小泉今日子さん、浅丘ルリ子さんと、なかなかバラエティに富んだ顔ぶれなので、音声付きだったらきっと面白いだろうなと。

しばらくは再放送が多いので、副音声付き、ぜひどこかでやってほしい。


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