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甘い苦悩

新型コロナウイルスの感染拡大は、去年から一向に収まる気配がなく、テレビは毎日コロナのことで埋め尽くされていて、もはやコロナという言葉を聞きたくないという自分がいる。

そんな中、私は大学3年の夏休みを迎えており、サマーインターンなど、就活という人生の分かれ道が近づいてきていることを日々感じている。

と同時に、私は去年の5月以来久しぶりに考えていることがある。


”私は果たして大学生だと言えるのだろうか”


私の場合、去年に引き続き全て授業はオンラインのため、4月の健康診断を除けば、もう1年半通学していないことになる。家で授業が受けられたり、通学費用が省けたり、就活の説明会だって自宅で聞けるから、正直助かってる部分もある。ただ、決して満足とは言えない。勉強以外の、いわゆる”大学生らしい生活”というものがまるで送れていないのだから。

私は単純に感染したくないため、これまでほとんど友達と会っていないし、実家暮らしゆえお金の心配がなく、「2年生からやりゃあいいや」と思っていたバイトも未だにしていない…

よって、普段家族以外の他人と触れ合う機会がないのだ。そうなると恐ろしいもので、時々友達と電話で話すことがあるのだが、元々そんなでもなかった自分のコミュニケーション能力がさらに落ちているのを感じて、それに落ちこむみたいな。そんな生活をしていると、つい孤独に飲み込まれてしまいそうになって、油断ならんのです。

また、私は中高一貫のエセ進学校という名を被った刑務所のようなところで青春の存在しない6年間を過ごしたため、学生生活の楽しさというものを味わったことがない。だからこそ、学生最後のの4年間だけでも良いものにしたいと考えて入学したし、実際1年生時はそれなりに楽しかった。しかし、2年時以降、ほぼ引き籠りニートと同じような生活を送っており、このままでは、友達と飲み会でわっしょいできないまま、サークルでわっしょいできないまま、バイトで稼いだお金でわっしょい旅行に行けないまま、空っぽな青春ゾンビとして就活に突入するという非常にまずい事態に突入してしまう。

無論、自分の悩みがどんなに贅沢で甘ったれたものかはわかっているつもりだし、こんな世の中において、健康で毎日食事が食べられて温かいお風呂に入れるだけ幸せなのだ。中にはバイトを掛け持ちしないとやっていけない大学生だっているだろう。そんな人からしてみれば私なんて甘ったれ過ぎて反吐が出るだろうなあ。

自分でも「自堕落なやつだなあ」と日々失望しては、「いや、こんな人間だっていていいはずよ」と無理やり自己肯定をする。でも「このまま4年生まで通学せずに大学生活を終えた場合、私にはZoomのやり方と、苦言を呈すワイドショーの司会者の顔しか残らないじゃないか…」と再び落ちこむ。そんなことやってるうちに夜になってたなんて日も多いこの頃。

あーあ、早く元の生活に戻んないかなー







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