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繋がりを求めすぎるコミュニティよりも帰れるコミュニティを大事にしたい。

どうも、しゃべりクリエイターの岸本です。

ありがたいことに今でこそ、色んな仕事をやりながら色んなコミュニティと関わりを持つことができています。

昔は一つのコミュニティだけで小さな世界でいきていました。
何も外の事を知らない、はっきり言って井の中の蛙だったと思います。

演劇をやり続けていた時は演劇のコミュニティとバイトのコミュニティしか知らなかった。

夢を追い続ける人たちと毎晩、酒に明け暮れて自分の体で動くことよりも頭でっかちな夢物語を話していた。

自分はどんな俳優になってどんな作品に出たいんだ!
そんな熱い話が古ぼけた安居酒屋の中に飛び回っていた。

そんな前にも進まず、後ろにも進まない現実に嫌気が刺した僕は自分の人生について考えるようになりました。

何がやりたくてどんな風に生きていきたいのか。
本当にやりたいことは何なのか?
そんな僕がフリーランスになった理由はこちらのnoteにまとめてあります。

今はMCとしてのコミュニティ、デザイナーとしてのコミュニティ、ペインターとしてのコミュニティ、演劇人としてのコミュニティ、音楽関係のコミュニティ、フリーランスとしてのコミュニティ、大学時代のコミュニティ。

書き出しただけで本当に色んな場所で付かず離れずの距離感で楽しい事をさせてもらっています。

今ではオンラインサロンみたいなものも世の中の主流になってきて、フリーランスとして生きていく人が増えてきたので繋がろうと思えばどんな人とでも繋がれる。

自分が一歩踏み出せば、見える景色が変わるくらいのコミュニティが世の中には無数に転がっている。

繋がることに必死になってはいないか?

今、世の中に新しく出来ているコミュニティの多くは繋がるコミュニティだと思っている。

自分がしたいことのために仲間を集めて、自分がしたい事を口に出せば協力してくれる人が現れて本当に動くやつには優しい世の中だと思う。

ただそこにかまけて繋がることに必死になっていないだろうか。

もちろん、自分の楽しいを増幅させるためには新しい事をどんどんしていかなくちゃいけない。
面白そうな事をやっている新しい人とどんどん繋がっていかなくちゃならない。

繋がりを求めていくことは必要だと思う。
フリーランスでやっていくなら協力してくれる人を増やしていくことは大事だ。
自分のスキルだけじゃ解決できないことは誰かが解決してくれる。

そうやって人との繋がりが財産になっていく。
ただ目的が繋がることになっていないだろうか。

自分だけじゃ出来なかったことをするために仲間が欲しかったのに、繋がることが目的になってしまって本来の目的を忘れてはいないだろうか。

もっとワクワクするような、人を楽しませることがしたかったんじゃないのか。

今年一年はいろんな方々に関わらせてもらって知り合いはどんどん増えていったけど、僕がしたかったのはワクワクするものをどんどん世の中に送り出していくことだ。

おこがましいがそのクリエイティブや表現で人を楽しませること。それがしたかった。

人と知り合うことは楽しい。
新しい知識がどんどん自分の中に蓄積されていく感じだ。

ただ目的が知らないうちにすり替わってしまったら本末転倒もいいところ。
もちろん、繋がることを目的にすることが悪いといっているのではない。
それが一義的なものになって他の目的が希薄になっていないか。

繋がることだけに必死になっていないか。

帰れるコミュニティはあるか?

個人的に繋がるコミュニティよりも帰れるコミュニティを持つことが徐々に重要になってくると思っている。

帰ってきたら何も言わずに受け入れてくれる。
仕事だけの関わりじゃない。アホみたいにB級映画を見ながらポテチを食って笑い合えるようなゆったりとしたコミュニティ。

一人で生きていく力を手に入れた人たちが多くなってきて、一人で生きていけるようになった人たちも実際のところそこまで強くないんだと思う。
悲しいときは泣くし、辛酸を舐めることもあるし、どうしようもなく落ちてしまうときもある。

それくらい人間は弱くていいと思う。

強い人間はもちろんカッコいい。弱い人間も本当はカッコいい。
全部合わせて人間でいいんだと思う。

だからこそ僕たちには帰る場所がいる。

僕にとっての帰れるコミュニティは演劇ユニット『無情報(ノーインフォメーション)』がある。

決して、全員の生活が楽なわけではない。
バイトしているやつもいるし、そうじゃないやつもいるし、団体としてのマネタイズはまだ出来ていない。ただそんなことはどうだっていい。

一番大事なのは「ちゃんとした大人たちが馬鹿なことに全力を捧げれる環境」であるいうことだ。

バケツを手に持って口に牛乳を含んで、誰かが笑うまで終われないみたいな本当にそいつの笑いのセンスを求められる苦行を行ったりもする。ただそれが本当に楽しい。

このコミュニティでのルールはすごく簡単で「面白いか面白くないか」だけ。

「面白ければ、賞賛されるし面白くなければ怒られる」

側から見たら「そんな辛い環境なの?」みたいな意見が飛んできそうだが、勘違いしないでほしい「僕たちはスベることに対してのメンタルが異様に強い」そして「スベっても回収されるか、スベり笑いとしてどうにかなる」

ただそれだけが最上位のルールのこのコミュニティは僕にとって居心地がいい。
何をしても許される(社会的にダメなこと以外)って素敵な環境だと思う。

撮影の企画で朝の7時にメンバーの家に集合して、撮影が始まったかと思いきや誕生日だからという理由で朝一からドッキリでバンジーを飛ばされるくらいには愛情で溢れている。初めてのバンジーが朝一のドッキリバンジーだなんて誰が想像するだろうか。

そんな馬鹿みたいなどうでもいい団体が僕の帰る場所なんだと思う。

馴れ合いだけのコミュニティでは人は前に進めない。
依存はただの怠慢でしかない。

ただ無理して頑張りすぎな人が多いこんな世の中なので気楽に帰れるようなそんなコミュニティがあると素敵だなと思う。

付かず離れず自分と向き合える。そんなコミュニティが僕の理想だ。

P.S.
現在、初めて千葉県は金谷にある「まるも」に来ているけどここは帰ってきたいなと思う。そう思わせてくれる人の温かさと仕事向き合える環境のバランスがすごくいい。

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