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Amazon Go(アマゾン・ゴー)は当たり前になるのか?

法にふれずに万引き感覚を味わえると人気のお店、Amazon Go(アマゾン・ゴー)へ行ってきました。万引き感覚というのはもちろんウソですが、レジで直接お金を払わないでお店から出るのはなんとなく後ろめたいものがあります。

Amazon Go は事前にAmazon Go アプリを登録しておくと(自分のAmazonアカウントと専用アプリを紐付けしておく)、レジに行くことなくモノが買えるお店です。現在、すでにNY、シカゴ、シアトルに数店オープンしてるんですが、サンフランシスコははじめて。新しいモノが好きなサンフランシスカン達は「なんでここに先に出来ないんだ!」って文句を言ってただけあって、オープン日から混雑してます。

私は二回行きましたが、一回目は水曜日のランチタイムだったので大行列。ただ、ノー決済なので、前に50人くらい並んでたけど、待ったのは10分。中が広いなーと思ったら、ここの Amazon Go は今までの店舗の中で一番大きいそう。広さがあるので、品揃えに多少余裕があり、普通のスーパーにあるようなモノも売ってました。食料品がほとんどで、日用品はないなーというくらいの感じ。お肉とかの生鮮食品も種類がありました。他のお店でも売ってる同じブランドのもの(ポテトチップスとか、アイスクリームとか)に関しては、値段は普通のお店と同じくらいです。Amazon 傘下のWhole Foodsの方が全体的に高価格帯だろうし、ここはオーガニックコンセプトじゃないのでスナック菓子も沢山ありました。ファイナンシャルディストリクト(サンフランシスコの大手町)にあるので、ランチの品揃えが大充実!すぐに食べるためのイートインコーナーもあります。電子レンジでチン出来ます。

上記左からランチボックス、ブリトー、お寿司。Amazon Go のロゴ入りグッズもあります。

実際にはどういう手順で買い物をするかというと、まず Amazon Go アプリの登録。iOS版もAndroid版も用意されているので、検索して出てきたものをダウンロードして自分のAmazonアカウントと紐付けします。下記の写真のように私専用のバーコードが発行されます。次に、アプリ内で、どんな風にお買い物ができるのかのガイダンスがあります。このガイダンスが意外にも詳細の説明まであるので、買い物の流れはこれに沿って説明します。

上記はバーコードをかざしてゲートに入ってね、友達と一緒でもオーケイだよという説明。(しかしAmazonの技術力はすごいよね、複数人でも1アカウントで大丈夫とか。。今でもどんな仕組みかわからない。。)そうすると Amazon Go アプリは私が店内にいて買い物してることがわかっている状態になります。"Enjoy your shopping" みたいなステータスが出ます。

上記は棚からモノを取るとあなたのバーチャルなカートに加算されるよ、また棚に戻すとカートからは減らされる、複数人で1アカウントはいいけど、知らない人と取ったものをシェアしないでねという説明。

上記は買い物終わったらそのまま出れるよ、レシートの用意ができるよという説明。

上記の鼻歌歌ってる的な画面でガイダンスは終了。実際、買い物が終わって、最初のゲートから出て終わり。お店の外に出て1分くらいでカートのステイタスが "Enjoy your shopping" から "Thank you for visiting" に変わりました。で、さらに5分くらいで アプリのカートがレシートに変わって、ケータイにお知らせが届きました。開いてみると、上記右の画面のレシートが届いているという仕組み。

で、Amazon Go がUSで当たり前の存在になるか?ということを考えると、私の答えはYESです。少なくともサンフランシスコとニューヨークは当たり前になるだろうなと思います、何故なら全員時間がないから。Amazon Go のスピーディさは超貴重!他の大都市もビジネス街ならいけると思いますが、そんなに人が忙しくないところで流行るかは疑問です。日本の感覚だとありえないんですが、そもそもアメリカではどんな店でもレジに時間がかかるんですよね(体感2.5倍)、ドラッグストア(USのコンビニ)も日本のコンビニみたいに早くレジできません。

ちなみに Amazon Go 店内の製品は Amazon が Whole Foods を買ったことがフル活用されたラインナップ。ここまで考えて買収したんだろうなー なんという forward thinking!!  Amazon Goのアプリ、めちゃ Whole Foods のと似てるし(笑)

で、日本でも Amazon Go が通用するかを考えると、キャッシュレスやノー決済は日本でも当然大歓迎されると思うけど、話題性以上のものになるには、品揃えがキーだろうと思います。ランチは値段を考慮しないと難しいだろうし、食べ物がこっちの Amazon Go と同じレベル(日本にスタバが入ってきたばっかりの頃みたいな感じ)なら、私は1,000%日本のコンビニに行きたいです。もちろんこれは誰でも想像できることなので、その場合は Amazon は日本の小売や商社と組まざるをえないと思うけど、今まで Amazon が日本でやってきた感じを考えると、すぐに今頑張ってるコンビニ達と張り合えるような組み先が見つかるんだろうか?そもそも日本のコンビニはレジに時間がかからないし、最近はみんな非接触で決済してるから、そんなに大きな需要にならないんじゃないか?という疑問もわきました。

ところで、今日お店にもう一度行ったんですが、たまたま隣のおにいちゃんとの間で、「クイック買い物チャレンジバトル」が勃発して、どっちが早く買い物できるのかを競いました(レシートに所要時間がでる)。しかし、二人とも頑張りすぎて、Amazon Go のシステムがバグったのか、その場での決着がつかないまま終了。レシートのステイタスが変わるまでにちょっと時間がかかりました(良い子は真似しないように)。しかしその結果、 何買うんでもよければ、13秒で買い物を終了できることを確認しました(笑)

ちょっと話は変わって、WSJの上記の記事を紹介します。内容は最近 Instacart(インスタカート)とか UBER EATS(ウーバーイーツ)がお金を集めてて、調子もいいけど、一過性とみる人もいるって言ってます。否定するというのではないけど、Amazon Go も昔からあるサービスが進化したものだし、Instacart みたいなサービスはユーザーのニーズがあるから誕生してて、人はどんどん便利な方に流れていくので、ここら辺のは、気がついたらデカイ会社になってたり、人気のサービスとして不動の地位を築いてたりするんだろうなと思います(どうでもいい情報:この記事の写真の場所はうちの大学院の隣の隣くらい)。

うまく行かないサービスが多い中、ニッチな需要だろうけど、ある程度ユーザーいるだろう!みたいな予測で参入したサービスが、結局デファクトになって、データで見てたより大人気のサービスになった!みたいな感じのこともまた起こってますよね。

ではまた。

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