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堂本印象の印象

京都に堂本印象美術館がある。
衣笠のあたりで、山を背にしている。
堂本印象美術館は今まで2回ほど訪なったが、ここはそれほど混雑していないので、いい美術館である。作家の作品が充分に楽しめる。

混雑する場所が、私は嫌いなのである。
一人で絵を見ていたいので、煩いところは嫌いである。(他の人も、私なんか横にいたらウザいだろう)

以前、ニューヨークに住んでいた時に、よくニューヨーク自然史博物館やMOMAに行っていた。どちらも、意外と空いているのである。
特に自然史博物館は激空きである。私は前者が好きだった。何故ならば、大好きなゲーム、『パラサイト・イブ』の1と2(2はトゥルー・エンディングね)にステージとして出てくるからである…。

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『パラサイト・イブ』は私にニューヨーク幻想を植え付けた作品の一つである(もうひとつは海外ドラマの『フレンズ』。昔深夜にやっててハマったなぁ……。)

話を堂本印象に戻すと、堂本印象は京都出身の日本画家で、the日本画的な絵を描いていたが、後年の絵はフルスイングで抽象絵画、モダン絵画に寄っていっている。ヨーロッパへの憧れを隠しきれないのである。ヨーロッパを旅することで、日本に自覚的になる人もいれば、反対にそちらを取り入れて作風を変えていく人もいる。
何れにせよ、天才は、どちらに寄っても天才である。

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前半生の絵も美してきれいだが、後年のヨーロッパの匂いを色濃く反映した絵の方が、私は好きである。

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この美術館は堂本印象がデザインをしているため、異様な外観をしている。自分で自分の美術館を作るなんて、芸術家にはたまらないだろうなぁ。

堂本印象は、絵だけではなく、陶器やレリーフなども造っていて、
このレリーフは今年特別展で飾られていた。実物は意外にデカくて、40〜50センチはあるだろうか。
なんたる可愛らしい猫たん……というのが感想である。これは実物を見ると本当にきれいで、大変感激した。

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感覚の可愛らしい人なのだ、堂本印象は。

この本を読めば、堂本印象に関しての作品や人となりがほぼ理解できるので、大変おすすめである。


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