2023.2.17 東京一極集中ダメ! 三橋貴明氏
少子化・非婚化の主因の一つ、東京一極集中を解消するためには!?【三橋TV 第666回】 2023.02.17
0:58~
「業務委託契約」は、「安心」がない
三橋氏
前回、日本の企業、ですよね、企業がそれまで抱えていた従業員の方々を、「個人事業主」になってもらって「業務委託契約」にして、要は、ぶっちゃけ「仕事があるときに仕事をしてもらう」って形に切り替えてった、っていう話をしたじゃないですか?
高家氏
はい。
三橋氏
これ、覚えてます?あれ。イギリスの「ケン・ローチ」監督の映画「家族を想うとき」、あれなんですよ。
高家氏
白いバンの?
三橋氏
そう。本来だから運送会社っていうのはドライバーさんを抱えてて、まぁ日本の運送会社さんはほとんどそうだよ、まだ?
ドライバーさん抱えててですね、それで運んでもらうんだけど、やっぱ体調悪くなる人いるじゃないですか?
その時は「こっちね」ってディスパッチをして、それで全体的に供給能力を○○されるようにする、っていう、そういう考え方の会社だったんですよ、イギリスだって、最初は。
それが、「コスト」「コスト」「コスト」「利益」「利益」「利益」ってなってくと、そうするとドライバーさんたちに「個人事業主」になってもらって、それで「業務委託契約」をして、何か問題あったら「あなたの自己責任ね」っていう形に切り替わっていったんです。
日本はまだそんなにそこまでいってません、多少あるんだけど。
これって、まぁ、確かに「利益」って考えた場合は、まぁ、いいんですよ?いいんだけど、何か非常事態が起きたときに、何ら対処ができないのね。だから「個人」に押し付けるわけ。
高家氏
配送間に合わなかったときとかですか?
全て「個人の責任」になると、半数以上が結婚することから遠のく?
三橋氏
あれ、だから管理してるんです。
だから、罰金とるんですよ?だって。 間に合わなかったら罰金とられるんです。
「個人の責任にする」わけ。それで「会社が損をしないようにする」。
なんでそういうところで働かせることができるか?っというと、
「頑張って働いて、自分の実力で思いっきり稼いで家を建てることだって、みんな出来てるんだから。頑張れば頑張るほど、いくらでも稼げるんだよ。」
みたいなそういう美辞麗句、使うわけ。
高家氏
ふ〜ん。
三橋氏
絶対なんか、日本のイベント会社とか、工務店とかもそれやったと思うんだよね。
それで、「個人事業主として働いた方が‥、しかもうちだけの仕事をやる必要がないんだ、いくらでも仕事を受けてもらって構わない」、
高家氏
「好きな仕事を選べるし」? みたいな?
三橋氏
「好きな仕事を選べるし。それで稼げばもう家なんて建てられる。」
(そうした結果)、家を建てるどころか、それ以前に、結婚できなくなっちゃったんだけど。(笑)
高家氏
まさかの?
三橋氏
そんなのに決まってるだろ、って話になる。
これが、なんでこんなことになったかというと、やっぱ「競争が激しい」から。
「運送ドライバー」が、安く買い叩かれる時代?
覚えてます? 「運送会社」も、要は、「メーカーから選ばれるために」競争してたわけです、社長さんは。
あるいは、「プラットフォーム」はね?
例えば、「アマゾン」だったり、「サムスン」だったり、名前出てきてますけど、そこから捨てられちゃったら仕事がなくなって潰れちゃうから。
そこ(「アマゾン」「サムスン」等)にちゃんと(荷物を運ぶ仕事を)「発注してもらう」ためには「コストを削らないといけない」。
高家氏
うち、どんだけ安くてきますよ?と?
三橋氏
そう。結局その競争になっちゃう。
するとその「負担」っていうのは、「各ドライバー」にいくの。という構造になってるんです。
日本は全く同じなんですよね。
解りますか、全体的な構図が?
高家氏
はい。
三橋氏
で、これ、企業としては合理的だし、特にデフレの国だとなおさらそうなるよね?
高家氏
はい。
三橋氏
「価格競争」「価格競争」ってなったら「どっか切るとこねぇかな?」「あ、人件費だ」
高家氏
しかもなんか、「価格競争を推す」みたいな感じありませんでした?
三橋氏
ありましたよ。「価格競争は素晴らしいんです」ということで、
高家氏
本当かな?みたいな?
三橋氏
本当じゃない?
「雇用の流動」を緩和 → 「価格競争」 → 「賃金下がる」
で、「雇用の流動性緩和」とか「政府の規制緩和」やってきたでしょ?
あれって、要は、「雇用環境における」我々のね、「労働者側の戦争を激化させましょう」って意味なんですよ。
「流動性緩和」とかって言ってるけど。(苦笑)
で、「戦争を激化させる」って「価格下げさせる」ためだから。
だから「労働者の雇用」っていうものが「買い叩かれる」状況になっていったわけ。
だから、これ規制してね、たとえば、「個人事業主は全員正社員にしないといけない」とかね、いう形の規制があったらそうならなかったんですけど、そいういうのが「緩和」されていったのね。「派遣」を含めてね。
みなさん解ったでしょ?この動画(伝えたいこと)。ということですね。
で、これ「直さなくていけないでしょ?」って話なんですけど、これは今、「世界的な問題」、とくに「先進国」。
ぶっちゃけ「アメリカ」とか「イギリス」とか、もっとヒドいような気がするけど、
高家氏
なんとなくイメージはあります。
三橋氏
まぁ、でも(アメリカ、イギリスは)「実質賃金」上がってるからマシなんだけどね。どっちもどっちのような気もするけど。
でも、今から話す問題は「日本」独自です。日本独自の問題。
ということで、
(中略)
この話ですね。「東京一極集中」です。
ちょっとね、高家さんに「辛い」話なんだよね。
高家氏
はい、「耳が痛い」みたいな。
三橋氏
(これから話すこと)解るんだ?
高家氏
はい。
三橋氏
まず、これが「直近」です。
「東京圏」は出生率が悪い
「2021年の日本の都道府県別合計特殊出生率」です。
一番高いのは「沖縄」ですね。(一番右)
で、「最下位」はもちろん「東京」ですね。
これ、ビックリしたんだけどね、こっち、「 ワースト10 」(左)なんですよ。
こっちが「 ベスト10 」(右)ね。
「 ワースト10 」に、もちろん「東京」「千葉」「埼玉」「神奈川」って全部入ってるんだけど、これから(動画内で)「東京圏」と言います。
「東京圏」全部入ってるんだけど、それ以外見るとね、偏ってるんですよ、かなり。
「宮城」「北海道」「秋田」‥「岩手」、
高家氏
あっ、「東北」?
三橋氏
そう、北海道、東北、でしょ?
で、残りの2つがですね、「京都」「大阪」なんです。
まぁ、「京都」「大阪」はわかるけどね、「東京」と同じような問題抱えてると思います。
なんで「東北」と「北海道」入ってるんだろうね?
高家氏
どうしてですか?
三橋氏
わかんない‥、わかりません。
「東北」の出生率が悪いのは「賃金が安い」から?
まぁ、だから「賃金」の問題があるかもしれないよね。
「結婚できない」ということなんですよね、基本的には。日本の「少子化」の問題
ただこれね「東京」の場合は、「東京圏」の場合は、それに加えてもう1個の問題がある、2つか、問題があるんですけどね。
これです。
「2020年 女性の生涯未婚率」。
「全国平均 16.4%」。
こっちがね、さっきと逆。こっち(右)がね、「ベスト 10」。「低い方がいい」わけでしょ?
「あえて」言いますよ? 「未婚率が低い方がいい」〜という設定にします。
高家氏
はいっ。
三橋氏
「私に結婚しなくちゃいけないというのか〜」とツッコミを受けるかもしれないけど、別にいいよ、きたって。私はそう思うだけだから。
で、「 ワースト 10 」がこちら(左)なのね。
で、「東京」が「ワースト2位」です、「20.1%」。
で、「高知県」が「20.3%」(1位)なんだけど、
高家氏
なんでですか?
三橋氏
これね、「母数」がぜんぜん違うんですよ、「高知」と「東京」。
高家氏
あぁ〜。
三橋氏
「高知県」の「未婚の女性」って、あの「数千人」とかの単位なんです。
「東京」は「22万」とかですから。
だから、「高知県」はちょっと(未婚)女性が結婚したら多分「バッ」って(未婚率)下がっちゃう。
高家氏
なるほど。
三橋氏
母数が少ない(から)。
こ(東京都)の問題だろう、と。
「東京都の女性が結婚しない」という話なんですけども、ちょっと「面白いデータ」がありまして、
「結婚率と収入」 = 男性は「比例」、 女性は「反比例」
これって「男性の年齢別有配偶率」じゃないですか。
つまり、「所得が多ければ多いほど結婚する確率が高くなる」と。(男性)
これね、「女性」で作ると‥
こうなるの。
高家氏
逆に?
三橋氏
「クロス」するの。
高家氏
「所得が低い(女性)」の方が‥、
三橋氏
「結婚」されます。
特に、「800万」以上の女性って、ものすっごい「未婚率」高い。
高家氏
ふぅ〜ん。1人でもやっていけるし?
三橋氏
わかんない。
どこが「(未婚率)高い」んでしょうか?というと、もちろん「東京」ですね。
まぁ、「東京圏」、全体的に、もうね、露骨に出ちゃうんですよ。
だから年収が「300万未満の男性」と、「500万以上の女性」っていうのが1番の「未婚問題の中心」なんです。
所得の水準が女性と男性で「逆」なんです。
結局の所、「東京圏」において、色んな「ミスマッチ」が起きておりまして、その「年収が高い女性が、年収の低い男性と結婚しない」んです。
「東京の少子化」は 「収入↑女性」、「収入↓男性」が結婚すれば解決
「東京」の(未婚の)問題はこれなんです。
で、同じ様な問題が東京でかつて起きたことがあるんですね。
高家氏
へぇ、いつですか?
三橋氏
江戸時代。
高家氏
ほう。
三橋氏
特に、江戸の初期。
あの時って、江戸はほら、「徳川家康」の方針のもとに「東京を巨大都市にする」っての(方針)がもう決まってて「大建設ブーム」だったわけですよ。
で、農村から職を求めて若い人(男性)たちが、どんどんどんどん入ってきたの。
で、若い女性は入って来ないんだよ。
高家氏
はい?
三橋氏
「ひとりもの」が来るんですよ、東京に男性が。
異様なまでの「未婚率」になったんですよ、男性が。
それで「少子化」になったんだけどね。
高家氏
それでどう対策したんですか?
三橋氏
ん? いや、少子化になった。
高家氏
へぇ〜。
三橋氏
やがて、薄れていったんだけど。
それをね、確か「歴史化」のはやみ先生っていう方がですね、「都市の蟻地獄」って呼んでるすね。
「結婚できなくなっちゃう」、だから「江戸の蟻地獄」ですよね。
そして今起きてるのが「東京蟻地獄」です。
オイ(高家氏につっつく)、30代未婚、東京にいる、
高家氏
ハイ(笑)蟻地獄にいます(ジョーク)
三橋氏
‥なんですよ。
東京に若い人が流出すると「非婚化」になる
で、この、東京にですね、今でも、今でも、人口が流入してきてるんです。
東京圏。
まぁ、「高度成長期」とかは「異常」ですよね。
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