Remote Test Kitを実務で使ってみたので所感など(後編)

前編はこちら

Remote Test Kitを使ったテストの流れ

私が今回案件で利用した流れについて記載します。
契約などは省略します。
この時に「ID/PASS」設定もしますので、設定した情報をログイン時に使用します。

Remote Test Kitソフトウェア版のダウンロード

インストール後、ログインする

ログイン後の画面

借りたい端末を探す

今回の案件では開発対象がiPhoneのみ、iOS15以上のみ対応という前提があるので条件に合致する端末を探します。
この時、各種列をクリックすることで、ソートができます。
「端末を検索」項目でも検索できます。
機種名検索だけでなく「Apple」などのメーカー検索や
「iOS 15」などでも検索ができ、非常に便利です。
(Apple iOS 15などでは検索できないです)
私がよく使用する検索条件は

  1. 「レンタル状況」をクリックし、レンタル利用可が上にくるようにソートする

  2. 検索欄で「Apple」と検索


端末を借りる

利用したい端末を見つけたら該当行をダブルクリックする
端末の貸出時間を30分 or 60分から選択します。
初回貸出時は最大60分ですが、あとから延長可能です。
とりあえず60分を選択肢します。

貸出時間を延長しましょう

30分 or 60分で終わるテストであればそのままで良いですが
延長を申請します。

  1. レンタル中の端末を選択

  2. 延長ボタンクリック

  3. 延長時間を30分~240分の間で選択

  4. 延長ボタンクリック

ここで調子にのって延長しまくろうとすると

いずれかのフラットプランを利用している場合はあまり気にせず延長し、使わなくなった時点で返却をすればOKです。

テスト対象にアクセス

Webアプリケーションであればレンタルした端末からURLアクセスをすれば良いですが、ネイティブアプリだとそうはいきません。
今回はiOSアプリとのことなので、事前にどのような配布形式なのか
テストはどうするかなど話し合っていたので、決めた形式でアプリをインストールします。
そのあたりの細かい話は下記記事で少し触れているので読んでみてください!(いいねもお願いします!)

今回の案件ではTestFlightからテストアプリが配信されるのでそこからインストールします。まずはTestFlightをインストール

ここから先はお客様の公開予定アプリのアイコンなどが表示されてしまうので残念ながら記載できませんでした。無念。コンプライアンス。

Remote Test Kitを利用してみての所感

良かった点

たくさんの機種 x OSバージョンを選択し、テストができる。

現在私が担当しているサービスでは、iOSは15,16の2バージョンをサポート予定としています。
なので、iOS15以上がインストールできる端末でデザインテストをする必要があります。
なので、iPhone7, 8, X, 14などさまざまな機種が必要となります。
これらを調達するためには購入 or レンタルをする必要があるのですが
出社したり、各種の担当に調整をかけたり、、、など時間がかかります。
Remote Test Kitを導入することで、実機での検証が自宅にいながら実施できるようになり、実機端末の調達コストやハードルがかなり下がりました。
また、端末数が非常に豊富ですので「ちょっとこの機種、見てみようかな」と言ったことが可能で、このあたりの「ちょっと見る」がすごく便利に感じています。
テキストフィールドが便利すぎる

テキストフィールドを表示させることによって、PCのキーボードからコピペし放題です。ものすごく便利。
返却時に初期化されるのでセキュリティ面で安心。お手軽。
弊社はかなりセキュリティに厳しいのですが、この処理のおかげでセキュリティ事故などのリスクが限りなく低くなっているので安心です。
エビデンスを取るのが非常に楽

実機端末でテスト対象に対して何か気になる部分を見つけた場合、
キャプチャをとって転送する必要があるのですが、Remote TestKitでは「画面コピー」が非常に楽でした。
PCのクリップボードにキャプチャが保存されるので、ctl+vで貼り付けもできます。下記のキャプチャは画面コピー -> 貼り付けたものです。

操作履歴を保存し、動画保存もできる
aviファイルとして保存もできるし、html形式の保存もできます。
htmlファイルで保存した場合、zipファイルで吐き出されるため
zipファイル丸ごと渡し、中のhtmlをダブルクリックしてもらうだけでブラウザ上で操作動画がログと一緒に流れます。

改善して欲しい部分

複数条件での検索機能をつけて欲しい
たとえば「iPhone 7 iOS 15」とかで検索できたりしたらさらに神。
ただ、これすると検索が重くなったり、いろいろ大変そうですよね。
iPhone 7 って検索して大人しくOS欄見ます。
端末を借りるたびにAppleにサインインしないといけないのが面倒でした。
ユーザ情報にアカウント情報を保存して自動でサインインするみたいな機能、ないですかね?(技術的に難しかったらごめんなさい!
アプリをキルする方法がわからない
アプリをタスクキルしたいのですが、画面を下から上へスワイプしても
起動アプリ一覧画面が出てこないため、アプリタスクキルができませんでした。
テストケースに
「アプリをタスクキルしてもデータが保持されていること」
「アプリをタスクキルし、アプリを起動した時このAPIが呼び出されること」
のようなケースが存在していたのでここだけ実機でやりました。
仕様把握不足だったらごめんなさい!
少し重たい。気がする。多分。
通信環境とかの問題などあると思いますが
Web版Remote TestKitと比べるとアプリ版はなんだか重たいように感じました。

おわりに

特に変わった使い方はしていないと信じたいですが
実際に案件で利用している時の流れやサービス利用した所感を記載させていただきました。
かなり便利なツールですので、実機を用意するか、サービス利用をするか迷っている方はぜひ利用してみてください!便利です!
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