営業マネージャーが知っておくべき「管理」と「把握」の違い
先日、とある営業マネージャーの方から相談をいただいてお話している時に「KPIで管理をしてもメンバーが動いてくれない」ということを言われました。
その時私は「それはKPIの使いみちが違うかもしれません」ということをお伝えしたのですが、その時の話をします。
「管理」と「把握」は何が違うか
結論からお伝えするとマネージャーの仕事は「管理」でなく「把握」だと私は考えています。
かん‐り〔クワン‐〕【管理】
ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。「品質を管理する」「健康管理」「管理教育」
出典 小学館デジタル大辞泉
辞書の定義のとおり、「管理」という言葉には「マネージャー側がコントロールしたい」という気持ちが含まれています。別にそれ自体は悪いことではないのですがメンバー側からすると「自由がなくなる」という窮屈なニュアンスがどうしても含まれてしまいます。
一方把握とは、
は‐あく【把握】
しっかりと理解すること。「その場の状況を把握する」
出典 小学館デジタル大辞泉
この通り、コントロールという意図はなく、単に状況の理解自体が目的として行うものです。
実際、「管理したい」と言われるのと「把握したい」と言われるのだと感じる圧が違うと思います。管理という言葉を使ってしまっている人は、実際メンバーと話すときもそのような思考になっている可能性が高いです。
言葉遊びだと思われる方もいるかもしれませんが、使っている言葉にその人の思考は宿り、必ず相手に伝わります。
少し極端に言えば
「◯◯さん、いま目標未達だと思うんですが、△△ってやってますか?やってないならすぐやってください」と言われているのと、
「◯◯さん、いま目標未達だと思うんですが、どうすれば達成出来るか一緒に考えたいので、状況を把握させてもらってもいいですか?」と言われている違いです。
どちらが言われて嬉しいでしょうか?
これはかなり極端かと思いますが、それくらい2つの言葉にある温度感は異なります。
マネージャーが管理しなければならないのは、メンバーの行動ではなく営業の成果です。
KPIを置く本来の目的
新しいKPIをチームで追加するとなった時、メンバーが「えー、ノルマが増える」等のネガティブな反応を見せていたとしたら、それはKPI本来の目的が浸透していないチームになっている可能性が高いです。
KPIはKGIの先行指標であり、KGI達成を助けるためのものなので、むしろやるべきことが明確になるありがたいもののはずなのです。
ただ、「KPI = 管理」というイメージがついてしまっている状態だと、「また自由が減った」「やらないといけないことが増えた」とネガティブな反応になってしまいます。
KPIは正しく使えば効力を発揮します。
それを「管理」のために使ってしまうのか、「把握」のために使いメンバーを助けるものと出来るのか。
それが出来るかどうかはほとんど営業マネージャの手腕にかかっています。
まとめ
■ 営業マネージャーは「管理」でなく「把握」をしよう
■ 「KPIは把握のためにある」ということチームで理解するのが大事!
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