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Salesforceが浸透しない組織に共通する3つの理由

※タイトルではSalesforceとしていますが、この話はSalesforceのみならずKintoneなどその他のSFAにも共通して言えます

「営業活動を可視化したくてSFA導入したけど、みんな記録してくれない」
「気付いたらエクセル管理に逆戻り…(泣)」

今までいろんな営業組織でこうなっているのを見てきました。
今日は「なぜSFA浸透に挫折してしまうのか」「どうすれば挫折せずにすむのか」を書ければなと思っています。

SFAってなんだ

ちょっと曖昧なとこでもあるので定義から確認しましょう。

SFAとは、営業のプロセスや進捗状況を管理し、営業活動を効率化するためのシステムである。
Sales Force Automation(セールスフォースオートメーション)の略。
           ITトレンドのIT用語集より引用

顧客管理システム(Customer Relationship Management)の略称であるCRMとの違いは
SFA:営業の“見える化”
CRM:顧客の“見える化”
と良く言われますが、Salesforce,Kintone,Sensesなどのツールはどちらもの機能を持っているためそこまで違いを意識しなくても良いです。

今日の話の対象は「営業活動と活動中に手に入ったお客さんの情報の記録」です。

SFAを入れる時によくある背景

上の定義だと「自動化」「効率化」のためのものとなっていますが、実際SFAを導入する時には「もっとちゃんと記録しないと」という意識から導入することが多いため、むしろ記録する項目は増えることの方が多いと思います。

SFAは「記録した内容を活かすことで営業を効率化するもの」であり、「記録自体を楽にしてくれるもの」ではありません。

営業活動で得た情報は営業マン自身の手で入力する必要があります。これは別にエクセルであろうと紙であろうと必要な作業です。なのでSFAの浸透に挫折する企業は同じことを紙でやろうとしても挫折します。

この前提は非常に重要なので先にお伝えしました。
では具体的になぜ挫折するのか。

浸透に挫折する3つの理由

結論から言うと、以下の3つがないからです。

①その項目を記録する意味と活用法
②営業メンバーの納得感
③記録漏れをなくす仕組み

ひとつずつお伝えします。

①その項目を記録する意味と活用法
記録する一つ一つの項目にこの意味と活用法がなければなりません。

「意味は説明出来る」って方でも「活用法まで説明出来る」という方は少ないのではないかと思います。

例えば、多くの企業で記録している項目で「失注理由」というのがあります。
※もし記録していなければすぐ記録すべきです!

よくあるのは「時期ズレ、予算ネック、競合負け、要件合わず」などの項目で記録を残すかと思いますが、この各選択肢に対してそれぞれ活用法まで設計出来ていますか?

以下は一例ですが、
時期ズレ→次回当たるべきタイミングがいつかを記録し、その時期に通知
予算ネック→必要な予算額を記録し、低価格プランが出たら当たる
競合負け→負けた競合名、論点となった価値を記録し、商品開発部へフィードバック。実装された時のために競合名で検索出来るようにしておく。
要件合わず→必要とされていた機能と価値を記録し、商品開発部へフィードバック。実装された時のために機能名で検索出来るようにしておく。

活用法まで用意して、初めて記録する意味が生まれます。

②営業メンバーの納得感
お伝えした通り、記録する項目は増えることが多いので営業マンからすればかけるコストは増えます。

それでも記録が出来る組織にしようと思うなら、
記録のメリット>記録のコスト
というのを営業マンが納得している必要があります。

個人的には、
記録のメリット>>>>>記録のコスト
ぐらいメリットの方が大きいと思ってます。笑

これを記録の設計をした人が一つ一つの項目について伝えるのが大切です。
私は顧問先では、納得感のない方がいる時にはひとつの項目に10分でも20分でもかけて説明します。

人間、心から納得していなければ、それを習慣化することなど出来ません。
なので営業マンが納得出来る部分から記録項目を増やしていく、という観点も重要です。

③記録漏れをなくす仕組み
現在弊社でもSFAツールを導入していますが、元々はスプレッドシートで自作のSFAで管理していました。

導入初日に一番最初にやったことは

営業メンバーからのスプレッドシートの権限の剥奪

です。

人間は怠惰な一面を持っています。今までやったことがない慣れないことを習得しなければならないとなると重要性を理解していても「一旦スプレッドシートに記録しとこ」という弱い気持ちになることもあります。

なので仕組みで解決します。
弊社や顧問先で行っている仕組みを紹介すると、
・元の管理手法の権限剥奪
・SFAツール内の入力規則(特定の項目を入力しないと保存出来ない)
・日時の定例mtgでの確認
・入力されてなくてKPIが未達でも本当に未達と扱う

浸透するかどうかの分かれ目

この3つの理由をなくせればSFAはちゃんと定着すると思います。

ただそのためには、「記録によって組織の長期的な売上を最大化する」という強い意志を持ち推進する人が必要です。

その人の存在のおかげで強い組織が作れます。
そんな方のために少しでもこの記事が役に立てば嬉しいです!

オンライン相談会やってます

もしご興味ある方いらっしゃればぜひ。
記録で悩んでるとかでもウェルカムです!


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