忘れていた問いかけ
在留資格のために日本語学校の専任の先生、事務スタッフが奮闘しております。
授業のみ担当の私は隣でその様子を見ているだけなのですが、
来学期入国予定の学生の書類を見ていた先生が、
「何度見てもこれは文字に見えない…」
見るとそれはビルマ語(ミャンマー語)🇲🇲
Oh、読めないやーつ。
だってビルマ語ってこれ↓
私に言えた義理ではないが、確かに読めない。
ミャンマーに行ったら即迷子になるわ、私。
でもこれは日本にいる外国人も同じなわけで。
街に溢れるひらがな、カタカナ、漢字が読めなければもうどうしようもない状況。
そして思い出した。
10数年前、養成講座に通っていた頃、先生がある質問を私たちにしました。
「英語以外の外国語を学んだことがある方はいらっしまいますか?」
私はスペイン語をしていたので手を上げました。
「では、この中で、アルファベット圏でも、漢字圏でもない言語を学んだ方は?」
幾つか上がっていた手が一気に下がりました。一人「韓国語を…」と仰いましたが、「韓国は元々漢字文化圏ですからねぇ」で終わり。
先生が言いたかったのは「日本語学習者の多くは、私たちがアルファベットでも漢字でもない国に行って生活するようなもの。ほとんどの場合、かいてあることがわからない。それが安全なのか、危険なのかもわからないかも。
それがわかるように指導していくのが日本語教師の醍醐味だと思いますよ。
ちなみに、ぼくは奥さんがタイ人なのでタイ語を少し学んでいますが、現地でバスの行き先が読めた時は感動して近くの知らないおっちゃんに『あれって〇〇って読むんだろ⁉︎』って確認したほどです。学んだものが文字に見えて、読めるって感動です。
そんな授業をみなさんにもしていただきたい」
確かに旅行でタイに行った時、文字が全く分からなくて「ツアーで行って良かった…個人じゃ何も分からない」と思った記憶があります。
在日外国人も同じか(特に非漢字圏)。
今までも意識はしていたけど、どこか薄らいでいたかも。
このタイミングで思い出したのは何かの教えかも。
目の前の学生に「読めた!」の感動を与えられる授業、今一度練り直してみよう。
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