【前編】ボーダレス・ファーム代表川北さんにインタビューしてきました!
こんにちは、Buddy's編集部です!今回は、新たな試みの紹介です。
私たちが出会った素敵な仲間を紹介する記事を掲載することにしました。
記念すべき、第1回目のインタビュアーはボーダレス・ファーム代表の川北奈生子さんです!
まずは、ボーダレス・ファームという会社についてご紹介します。
「ミャンマー農家が安心して暮らせる未来をつくる」
ボーダレス・ファームはミャンマーの小規模農家と、農薬を使わず、地球に優しい方法でオーガニックのハーブやスパイスを栽培しています。自社工場で一時加工をしたあと、輸出して原料販売やOEMを行っています。
最近はエコ・エシカルに関心のあるお客さまを対象に、オリジナルハーブティーづくりのお手伝いもしています。
お客さまのコンセプトにあわせて、茶葉をブレンド、パッケージのデザインまでしています。また、信頼のおけるスタッフが現地におり、新しいハーブを栽培して欲しいという要望にも応えています。
インタビュー|なぜミャンマーでハーブ栽培を?
9月15日、Buddy's編集部の井上と新藤は市ヶ谷にあるボーダレス・ファームを訪ねました。
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井上・新藤:本日はよろしくお願いします。
川北:よろしくお願いします。
新藤:なぜ、この事業を始めようと思ったのですか?
川北:きっかけは「Three cup of tea」を読み、海外の人と仕事がしたい、彼らと友達になりながら人生を送りたい、そんな小さな想いからスタートしました。そして、実際に海外に行って楽しいと感じ、やっていけそうと思いました。
また、大学時代にNGO活動に参加したフィリピンでは、先輩から様々なことを教えてもらい、自信をつけました。卒業後もフィリピンに住み、実践していきました。
でも、実際に住んで活動していくと、ビジネスを学ぶ必要があると思いボーダレスジャパンに入社しました。
まずは、ビジネスについて学び、修行するのがボーダーレスジャパンの方針で、その後フィリピンで事業を起こしたいと思いました。
そして、配属はミャンマーとなり前任者の引き継ぎとしてミャンマーの事業を統括するようになりました。
新藤:社会問題解決に取り組むのはとても難しいと思いますが、どうしてチャレンジできたのでしょうか?
川北:社会問題を大きくとらえてしまうと、ものすごく難しく感じますよね。
でも、わたしはそこまで構えなくてもいいんじゃないかなって思っています。
友達が全財産をなくしたら貸すし、家が火事になったら住ませるでしょ?
困っていたら助ける、それと一緒だと思います。
ミャンマー事業も同じこと。友達にお金がなくて、土地を売るとなったとしたら、どうする?って一緒に考えただけ。
そして、同じような状況の人が周りにいっぱいいるのなら彼らのことも助けようと思う。友達の友達でも同じだと思う。
友達の友達も同じ状況で困ってる、となれば、一緒に頑張る方法を考えたくなるじゃないですか。
新藤:ところで、ミャンマーにはどれくらいの頻度いかれますか?
川北:去年の3月までは2年半ミャンマーに住んでいました。
そこでは、栽培と工場立ち上げを行っていました。
ミャンマーの現地メンバーだけで栽培・衛生管理・新しい品種テストなどが回るようになりました。
自分の役割は日本で販売先を増やすこととなり、去年の3月からは日本での活動がメインになりました。それでも、年に3回はミャンマーに行って、現地メンバーと話したりしています。
インタビュー:ハーブ栽培について
井上:ミャンマーはお茶の栽培に適しているんですか?
川北:ハーブによって向き不向きがあります。ジンジャー、タンポポなど根は向いています。ミントなど、水分必要なハーブは一部の農家さんしか育てられません。
恵まれた土地で効率よく育てようということではなく、
農家さまの状況をどうにかしようという想いからスタートしています。
井上:元々ハーブ栽培は盛んな土地だったのですか?
川北:ハーブの栽培は盛んではありません。ジンジャーなど、料理に使用するものは育てていました。
ミャンマーは葉巻きたばこの栽培が盛んで、その周りに巻く葉「タナペ」をを栽培していました。
これを窯で乾燥させ、保存し、ブローカーさんに売っていました。
井上:タナペ栽培が主な産業だったんですね。
川北:そうです。一応ジンジャーの市場はありましたが、高い値段で取引されていませんでした。農家さんはお金になる産業はタナペしか知りませんでした。タナぺを乾燥させるために薪を燃やして乾燥させます。薪のために周りの木を切りますが、何十年もその栽培を続けているせいで薪もどんどんなくなり、森がやせていっています。
誰もお金に余裕がないから木を植えたりすることもできず、薪を買わなきゃいけなくなっています。タナペ栽培にかかるコストが増えているのに薪代でもコストがどんどん増えています。
一方でタナペを売るときの価格はほとんど変化がなく、上がったり下がったりがはげしくなり年によっては赤字になりどうしようってなっているときに、農家さまに出会いました。農家さまもこのタナぺ栽培には未来がないと感じていました。このタナペ栽培をずっと続けていても借金は膨れ上がるばかりで、その先にあるのは土地を売ることと、家族に出稼ぎに行かせる生活が待っています。
井上:ハーブ栽培ノウハウはどこからどのような経緯で?
川北:有機栽培のノウハウについては前任の社長が農業大学出身でそこで農業の基礎的な知識を培いました。
また、雇っているスタッフは公益財団法人のOISCAの卒業生で、有機農業についての研修を受けたことがあるメンバーです。
最近では大阪薬科大の先生がついてくれています。
井上:当初のハーブティーと今のハーブティーで違いがありますか?
川北:工場立ち上げの時、現地メンバーは、ただ水分をなくすという乾燥方法しか知らず、おいしいハーブティーを飲んだこともありませんでした。おいしいハーブティーをつくるためには、乾燥方法や温度調整など、たくさんの技術が必要です。
そのため、当初は草の味がして不味かったです。
それから、農家さんと栽培方法だったり、どこの部位(枝とか根っこ)を使えばいいのかなど試行錯誤を重ね、美味しいものをつくることができました。
こんなに工夫の仕様があるんだって、こんなに味って変わっていくもんなんだって思いました。
次回予告
今回の記事では、どのようにして川北さんがミャンマーで仕事をするようになったのか、そしてハーブ栽培の実際についてなどをまとめました。
インタビュー後編では、ハーブ栽培を進めるうえでのチームの重要さ、信頼関係、農家さんたちの誇りについて触れていこうと思います。
また、最後には私たちBuddy'sに期待することなどをお話ししていただきます。
次回もお楽しみに!
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