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病氣を考える

「お腹が痛い」

「咳が出て苦しい」

「熱っぽい」

こんな症状が続く場合、
あなたならどうしますか?

もちろん、病院に行きますよね‼︎

しかし体に異変が起きたという事は、
必ずそこに原因があります。

西洋医学の治療

西洋医学では「病氣」とは、体に異変が起きている事を示します。

病氣になって初めて治療を開始し、
言い方が悪いですが、
人間そのものを「モノ」として捉え、
病人が何故病氣になったかは関係なく
「この症状ならばこの薬」などで決め付け
分析的に治療を行います。

アーユルヴェーダの考える病氣について

アーユルヴェーダでは、病氣の原因は、先ず、
ドーシャ(生命エネルギー)の乱れによるものと判断します。

アーユルヴェーダでは、病氣にならない心身を作り、
病氣を防ごうとする行いこそが医療であると考えます。

病氣が起こらない状態を「未病」といいます。

未病状態でも病氣になる過程が4段階に分類され、

1、蓄積(ドーシャのバランスが乱れ、その乱れが体の一部に蓄積された状態)
  
2、増悪
(蓄積が増え、局所的な不調を発症)

3、播種(増悪が増え、それが体全体に散らばる)

4、極在化(体の弱った部分に集中的に極在する)

この4段階を経て、それが続くと病氣を発症すると考えます。

他にもアーユルヴェーダが考える病氣の原因はありますが、
また別で記事を書いていきますね。

弘法大師による病氣について

真言宗の開祖、弘法大師空海は、病氣について
著書「秘密曼荼羅十往心論」の大章序に次のように記されています。

[現代語訳]
そもそも家に帰るには必ず道があり、

そこを歩いたり車に乗るなどするように、

病氣を治すには必ず薬と処方が必要である。

病氣になる原因は無数であるから、

治療のための薬も一種ではありえない。

家に帰るのにも遠かったり近かったりするので、

道も、帰る手段も千差万別である。

四百の病は、地・水・火・風の不調で体を苦しめ、

八万の患いは、三毒(貪り・瞋り・痴かさ)の煩悩によって心を害する。

体の病は多いといっても要はただ六種である。

地・水・火・風の不調と、悪霊などの祟りと、業(悪い行い)である。

心の病は多いといってもその原因は唯ひとつのみで、

いわゆる無明(智慧の光に照らされていない状態)である。


アーユルヴェーダのドーシャの乱れにも通ずる考えを、
弘法大師も病氣の原因であると捉えています。

病氣について、心の病についても、とても重要な問題です。

この十往心論の大章序には病氣を治す方法について続いて
書されていますので、これもまた別に記したいと思います。

病氣になるのは、そうなった原因がある

と捉えて、その原因を見出し、改善していく事が

健幸への第一歩となりますね( ^ω^ )








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