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ダメ居抜き物件

Xで呟いた内容だが、典型的なダメ物件があった。それがこれ。

駅から徒歩4分。一階物件で15坪で家賃は30万。縦長の建物。
個人の牛丼屋が入ってたが少し前に潰れた。コロナの時休んでたのを抜くと、おそらく1年も営業してないと思う。その前はラーメン屋。半年で無くなった。
次が入ったところで無くなるのは知れている。超有名店が入ると話は違うが、9割は無くなってしまうだろう。
造りがダメだからだ。利益が出ない造りなのだ。

どこがダメかを解説しようと思う。

①席数が少ないし、増やせない
当たり前だが、席数が多い方が利益は出やすい。ただこの物件は厨房が大きすぎて席数を増やせない。
一般的に飲食店は厨房は狭ければ狭いほどいいと言われている。席が増やせるからだ。ただ狭すぎるのはそれはそれで問題で、だから基準がある。席数の基準となる計算は坪数×1.5〜2と言われてて、食事系の店だと×2がいいだろう。
ただこの造りだと、×2まで席数が増やせない。増やすためには厨房を変えないといけないのだが、そうなると数百万〜1千万はかかる。解体費も含めたらスケルトンから店を作るのと変わらない費用になるだろう。居抜きでやる意味がないのだ。
僕だったら縦長に厨房は作る。そして奥はテーブル席にする。そうすると現状は22席しかないが、30席前後作れると思う。

②家賃が高い。
例えばラーメン屋を作ったとする。家賃30万なら月売300万は欲しい。300万を売るには1日10万の売り上げがあればいい。客単価1000円だとしたら10万割る1000で100。100人のお客さんが来てくれたら成立する計算だ。多摩地区で1日100杯売れるラーメン屋を作るのはなかなか難しい。
これが家賃が半分だったら50杯売ればいいわけで、それだとやっていける店は多いと思う。つまり家賃30万は高すぎるということだ。

YouTubeチャンネルで何度も言ってることだが、『居抜き物件の9割はクソ物件』である。一度飲食店経営を失敗してる物件だということを忘れないでほしい。必ず何かしら失敗の理由があるからだ。その理由の多くに『造りで失敗してる』というのがある。
物件はスケルトンよりも居抜き物件の方が慎重に選ばないといけないのだ。

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