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伝えていきたい道具・画材の物語 Vol.1 クレヨン・絵の具編② クレヨンのつくりかた
クレヨン・絵の具編①で、クレヨンと絵の具の特徴や種類などを復習した笠先生ともちがわさん。今回の②ではいよいよ工場を見学します!
前回のお話はこちら▼
クレヨンの作り方
今回訪ねた、ぺんてる茨城工場で1日に生産されるクレヨンは約3万本。
古い機械を大事に使いながら、人の手による作業も組み合わせて丁寧に作られています。
もちがわさんのイラストで製造工程を大まかに説明すると、
①オイルと顔料を混ぜて色を均一にすりつぶす
②型に流し込む
③冷やして固める
④ラベルを巻く
⑤検品
⑥箱にセットして完成
という工程でクレヨンは製造されています。
![](https://assets.st-note.com/img/1711459684567-VGIh1EJh0O.png?width=800)
①混ぜる、あたためる
オイルと顔料を混ぜ、ロールで色の粉をすりつぶす。ワックスを加え、蒸気であたためて溶かし、混ぜる。
![](https://assets.st-note.com/img/1711460473167-CQ5VeZK4p4.png?width=800)
②型に流す
混ぜてでき上がった「クレヨンのもと」を、型に入れてクレヨンの形に成型する。
クレヨンの成型機は大きな円盤の形をしている。1つの円盤に並んでいるクレヨンの型の数は、なんと400本分! 成型機は今年で導入から50年を迎える年季の入ったもので、大事に手入れしながら使っているそう。
![](https://assets.st-note.com/img/1711460583245-Ep850z5BRm.png?width=800)
③冷やす、固める
成型機の内側には冷却水が流れていて、「クレヨンのもと」を冷やして固める。その日の気温に応じて、クレヨンを冷やすための冷却水の温度は1日ごとに微調整が必要。「マイスター」と呼ばれるベテランのスタッフが慎重に見極めながら、常にベストな状態になるよう気を配る。
![](https://assets.st-note.com/img/1711460670378-fxQk7VVwzc.png?width=800)
④ラベルを巻く
型抜きされたクレヨンに1本ずつラベルを機械で巻いていく。ラベルの糊付けも全自動。
![](https://assets.st-note.com/img/1711461345105-1K6PrT1GPX.png?width=800)
⑤検品する
欠けているものやラベルが剥がれているものがないかをチェックし、不良品を取り除く。検品はベテランスタッフが行う。たくさんのクレヨンを慣れた手つきでトントンとまとめながら、不良品の1本だけをスッと下に落とす様子はまさに職人技!
![](https://assets.st-note.com/img/1711461103244-NPYusBv1hu.png?width=800)
あまりのカッコよさに、印象に残っている場面としてもちがわさんがイラストを描いてくれました。トントンと整えるお腹の部分だけクレヨンがついている様子が分かります。
![](https://assets.st-note.com/img/1711461173433-4ZQZMYiYg9.png?width=800)
⑥セットして完了
1つの成型機では1日に1色ずつのクレヨンを作る。出来上がったクレヨンをセットして出荷する。
![](https://assets.st-note.com/img/1711461402717-B8DJzddCPC.jpg?width=800)
成型時に型からあふれた部分は削り取られて「クレヨンのもと」が貯まっている釡に戻り、溶かされて再び成型機へ送られる。わずかな材料も決して粗末にしません。
![](https://assets.st-note.com/img/1711461648491-W3xTxGDpBl.jpg?width=800)
次回、クレヨン・絵の具編 ③では、絵の具の作り方を見学します!
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