美術出版エデュケーショナル

つくる楽しさを更新し続ける ─ 1905年創刊の美術雑誌「みづゑ」を源流とする美術出版…

美術出版エデュケーショナル

つくる楽しさを更新し続ける ─ 1905年創刊の美術雑誌「みづゑ」を源流とする美術出版エデュケーショナルです。「つくる」を楽しむみなさんを応援します。図工・美術 の教材企画・販売 / 美術館ミュージアムショップの運営をしています。 http://www.bijutsu.biz/

マガジン

  • 伝えていきたい 道具・画材の物語

    図工・美術の授業に欠かせないのが、子どもたちの自由な表現を引き出す道具や画材の数々です。あまりに身近な存在であるがゆえに、それらがどのようにして作られているのかを意識することはほとんどないかもしれません。原材料が思いもしなかったところから旅してきて、沢山の人の想いと手を経て私たちの手元にやってきている道具や画材。どんな物語が隠されているのでしょうか。

  • クラフト番長 推しの一品

    美術出版エデュケーショナルで働くクラフト番長がおすすめする材料・道具の推しの一品。数多ある商品の中で、番長がこれは皆さんにおすすめしたい!というものをご紹介していきます。 番長が実験を重ねて編み出した技法を教えてくれることも…!

  • アートエデュテイメントとは?

    アートを通じて、自分なりの“わからない世界”に対する漫然とした不安を、論理だけで解決するのではなく、‟感性との掛け合わせ”によって解消することが実現できるのでは? ということで、具体的な事例やワークショップでの実践の様子を通じて、リアルに提示していく連載企画です。

  • 聖学院高等学校のSTEAM教育レポート

  • 子どもたちの探究心に火をつける学びとは?

    これからの時代、変化の激しい社会に対応するには、探究的な見方・考え方を身につけることが重要だといわれています。 教師はどのような働きかけをすれば、子どもたちの探究心を目覚めさせ、学ぶ意欲につなげていくことができるのでしょうか。 筑波大学附属小学校で図工を教える笠雷太先生と、多くの子どもを引きつける探究型の授業を展開している探究学舎代表の宝槻泰伸さんに、子どもの探究心や主体性を引き出す方法について語り合っていただきました。

最近の記事

伝えていきたい道具・画材の物語 Vol.1 クレヨン・絵の具編④              

クレヨン・絵の具編②で、クレヨンの製造工程を見学した笠先生ともちがわさん。今回の③では絵の具の製造工程を見学します! クレヨン・絵の具編①、②、③のお話はこちら▼ 製造現場で働くスタッフさんにインタビュー笠先生:クレヨンや絵の具は12色や16色といったセットでも売られていますが、セットに入れる色はどのような基準で決めているのですか?   ぺんてる株式会社(以下、ぺんてる):赤・青・黄・白・黒といった基本の色に加えて、色相環のバランスを考慮しながら決めています。絵の具は色を混

    • 伝えていきたい道具・画材の物語 Vol.1 クレヨン・絵の具編③              絵の具のつくりかた

      クレヨン・絵の具編②で、クレヨンの製造工程を見学した笠先生ともちがわさん。今回の③では絵の具の製造工程を見学します! クレヨン・絵の具編①、②のお話はこちら▼ 絵の具の作り方絵の具ができるまでの様子を見ていきましょう。鮮やかで美しい発色を実現する秘訣は、全てを機械に頼るのではなく、絵の具のわずかな違いを見て、手作業で調整する職人技にあるそうです。 今回も、もちがわさんのイラストで製造工程を大まかに説明すると、 ①顔料と定着材を混ぜる ②顔料をすりつぶして均一にする ③チュー

      • 伝えていきたい道具・画材の物語 Vol.1 クレヨン・絵の具編②              クレヨンのつくりかた

        クレヨン・絵の具編①で、クレヨンと絵の具の特徴や種類などを復習した笠先生ともちがわさん。今回の②ではいよいよ工場を見学します! 前回のお話はこちら▼ クレヨンの作り方今回訪ねた、ぺんてる茨城工場で1日に生産されるクレヨンは約3万本。 古い機械を大事に使いながら、人の手による作業も組み合わせて丁寧に作られています。 もちがわさんのイラストで製造工程を大まかに説明すると、 ①オイルと顔料を混ぜて色を均一にすりつぶす ②型に流し込む ③冷やして固める ④ラベルを巻く ⑤検品 ⑥箱

        • 伝えていきたい道具・画材の物語 Vol.1 クレヨン・絵の具編①

          図工・美術の授業に欠かせないのが、子どもたちの自由な表現を引き出す道具や画材の数々です。 あまりに身近な存在であるがゆえに、それらがどのようにして作られているのかを意識することはほとんどないかもしれません。 道具・画材ができるまでには、どんな物語が隠されているのでしょうか。 Vol.1では、筑波大学附属小学校で図工を教える笠雷太先生とイラスト作家のもちがわさんが、クレヨン・絵の具の製造工場を訪ねました。 知ってるようで知らないクレヨン・絵の具のことクレヨンや絵の具にはどんな

        伝えていきたい道具・画材の物語 Vol.1 クレヨン・絵の具編④              

        マガジン

        • 伝えていきたい 道具・画材の物語
          4本
        • クラフト番長 推しの一品
          10本
        • アートエデュテイメントとは?
          12本
        • 聖学院高等学校のSTEAM教育レポート
          5本
        • 子どもたちの探究心に火をつける学びとは?
          3本
        • 図工・美術をもっとおもしろくする「無駄」から生まれる発想法
          4本

        記事

          クラフト番長の推しの一品:シリコンプレート版画

          東京は暖かくなったり寒くなったり…桜の花がほころぶ日が近づいているようないないような日が続いておりますが、クラフト番長は新商品実験したり作品例の制作したりの毎日を送っています。今日はそんな実験成果のまとめをお送りします。 ご紹介するのは、今年の新商品『シリコンプレート版画』! ブルンブルンの質感のこのプレート、「モノプリント」という版画技法が楽しめるすごい子なんです…! 「モノプリント」というのは、1度しか刷れない版画のこと。版に直接模様をつけたり絵を描いたりして刷るため、

          クラフト番長の推しの一品:シリコンプレート版画

          街に出てアートと出会う ~「感度」をあげる?~_アートエデュテイメント#12

           アートエデュテイメントという視点で、主にビジネスを熱心に進められている方々を読者と想定してお話してきています。 〈パブリックアート〉 すっかり春めいてきました。アート作品と出会うために、街をそぞろ歩きするにも、気持ちよい時期ですね。 「…あれ? 美術鑑賞って、美術館やギャラリーでするもではないの?」 なんて方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。パブリックアートというものがありますので。 例えば都心でしたら、丸の内ストリートギャラリー。  

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          クラフト番長の推しの一品:黒白彫刻

          あれ…?年明けてます…?しかも今日はバレンタインデー?? なんと前回の投稿が半年前でした。。。今年は更新がんばるぞ。 さて、今回のクラフト番長の推しの一品は、『黒白彫刻板』。表面に黒い塗装が施された彫刻板です。 What is 黒白彫刻板? 黒白彫刻板は、ハイブリッド版画板と同じ新素材。 板を彫る場合、板の『目』を見ないといけません。板の目の流れに逆らって彫ると、思いもよらず深く彫れてしまったり、違う方向に彫ってしまったりする事故が起きます。ところがこの黒白彫刻板には板

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          AI時代にアーティストから学ぶ~先端技術と向き合う力~_アートエデュテイメント#11

           アートエデュテイメントという視点で、主にビジネスを熱心に進められている方々を読者と想定してお話してきています。 〈画像生成AI〉 皆さんは、画像生成AIを使用したことはありますか? 無償で利用できるものも多いので、まだ経験していないという方は、ぜひぜひお試ししてみてください。うーんと唸ること間違いないですから。    やり方は極めて簡単で、「描いてみたいイメージ」を言葉にして入力して、出力結果を待つという形です。例えば、「街中にあるお洒落なゴミ箱」と入力すると…  こん

          AI時代にアーティストから学ぶ~先端技術と向き合う力~_アートエデュテイメント#11

          美術展で、何を観ますか?_アートエデュテイメント#10

           アートエデュテイメントについて、主にビジネスを熱心に進められている方々を読者と想定してお話してきています。 〈展覧会で観るもの〉  「秋」の期間がやたら短くなったような気がします。ちょっと良い気候になってきたかと思ったら、もう立冬。暦の上では冬。「芸術の秋」はどこに行ってしまったのかとお嘆きの方も多いのでは…ってことはないかもしれませんが、なぜか美術展にでも行こうかという気になってくるのが、秋の頃合い。文化の日も11月3日ですしね。ということで、今回の話題は、美術展で

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          五感を震わす「場」の力_アートエデュテイメント#09

           アートエデュテイメントについて、主にビジネスを熱心に進められている方々を読者と想定してお話してきています。 サイト・スペシフィック・アート サイト・スペシフィック・アートという言葉をご存知ですか?  平たく言えば、その場所に行かないと鑑賞できないアート作品、といった感じでしょうか。  では、かの有名なミケランジェロの描いたシスティーナ礼拝堂の天井画は、サイト・スペシフィック・アートでしょうか? イタリアのローマ、バチカンまで行かないと、絶対に観る事ができませんから

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          アート作品 「好み」の値段_アートエデュテイメント#08

          アートエデュテイメントについて、主にビジネスを熱心に進められている方々を読者として想定してお話してきています。 アートフェア 先日、現代アートのアートフェアに行ってきました。アートフェアとは、アート作品を扱っているギャラリーが集まり、作品を展示販売する催しのことです。  アーティストにとっては新作発表の場であり、コレクターやギャラリストにとっては情報交換の場、一般客(私はここに該当)にとっては鑑賞の場でもあります。ちなみに、アートフェス(アートフェスティバル)という、似た

          アート作品 「好み」の値段_アートエデュテイメント#08

          クラフト番長の推しの一品:切子デザインシート

          毎日暑い日が続きますね…いや~~~3か月ぶりの更新です。クラフト番長、授業取材などでバタバタしておりました。更新が滞ってしまい、本当に申し訳ございません。 そんなこんなで、新学期~とか言っていた季節もすっかり夏に! 今年も暑い、暑すぎる。皆さん、熱中症には本当にお気を付けくださいね。 番長は夏が嫌いなので、少しでもクラフトで涼を感じたいと思います! ということで、今回は切子のような風合いが楽しく涼やかな『切子デザインシート』をご紹介! 切子デザインシートとは 青と赤の

          クラフト番長の推しの一品:切子デザインシート

          聖学院高等学校のSTEAM教育実践レポート:DEDEkit レイヤーの彫刻

          BSSの2023年度カタログ巻頭ページにて、聖学院高等学校(東京・北区)で2021年度より高校課程に開設された「Global Innovation Class」でのSTEAM教育について、担当の先生方3名から伺ったお話を掲載しました。 記事の反響を受け、2023年度の聖学院高等学校のSTEAM教育の授業実践をレポートしていきます。 聖学院高等学校のSTEAM教育についての巻頭ぺージの記事はこちら▼ 前回のSTEMA教育実践レポート:色と光の三原色混色実験の記事はこちら▼

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          アート鑑賞の醍醐味とは?_アートエデュテイメント#07

          アートエデュテイメントについて、主にビジネスを熱心に進められている方々を読者として想定してお話ししてきています。 ミュシャ展 先日、地元八王子で開催の『ミュシャ展』に、友人と行ってきました。 会場は大盛況で、「多摩地区にもこんなにアートファンの方がいるんだ…」と勝手に感激。内容も素晴らしくて、これはもう色々と感想を交換したいと、連れの様子をチラ見。すると、私以上にじっくりと鑑賞していらして、これは途中でお声がけするのも悪いと思い、コメントをお聴きするのは、後ほど場所を

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          創造性を発揮しやすい「場」とは?_アートエデュテイメント#06

           人生を豊かにしてくれる“アートエデュテイメント”を支える土台、「創造性」は、私たち誰もが持っている能力であることを、これまで繰り返し強調してきました。  創造性は私たち人間を特徴づける大きな資質の一つです。チャットGPTに代表される昨今の著しいAIの進化も、まだまだ人間の創造性には及ばない…のかどうかはだいぶ怪しくなってきた気もしますが、ともかく創造性が人間に備わっている事は間違いありません。  一方で、この創造性を発揮しにくい状況も、周りからの影響や私たち自らが生み出

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          五感を開くと良いことだらけ?_アートエデュテイメント#05

          エクササイズ  前回は、五感のスイッチを入れ直すエクササイズを紹介してみましたが、お楽しみいただけたでしょうか? ご覧になっていない方のために、簡単に再現してみますね。初めての方は、ぜひお試しを。前回やった方も改めてどうぞ。 まずこちらのイラストを眺めてください。 次に、以下の五つの質問にそれぞれ浮かんだ言葉を答えてください。回答の順番は特にありませんので、答えやすい質問から始めてもらって結構です。ただし、全部の質問に必ず回答してください。「正解」はないので、安心して自

          五感を開くと良いことだらけ?_アートエデュテイメント#05