毎日の授業をエンターテイメントにしたい
こんにちは。
どうもお久しぶりになってしまいました。
相変わらず私立高校で英語講師をしています。
今年から新しい学校になり、試行錯誤していました。
担当する学年が変わり、教科書が変わり、クラス編成が変わり、生徒の雰囲気も変わり。
全く新しい気持ちで一から授業について考えていました。
とはいえ、自分の授業を振り返る余裕が出てきたのはようやく昨日から。
それまではこのブログを更新する余裕どころではありませんでした。
昨日たまたまお休みをもらえたのが大きかったです。
そして今更ながらchatGPTを試してみたのがきっかけでした。
chatGPTを初めて触った時につい思い浮かんだことは、
「これを生徒が知ってしまったら勉強する意味を見失う子がいるだろうな」
でした。
質問をすればなんでも答えてくれる。
Googleもそうだけど、もっと手軽で汎用性も高い。
自動翻訳の精度が上がって英語はなんでも翻訳機にかければなんとかなってしまう。
その上位互換みたいなものに感じました。
何か知りたいことがあれば簡単に答えを出してくれるAIが無料で使える。
知識を教示するだけの授業はますます意味が無いなと心から感じました。
私の授業はとりあえず教科書の内容を噛み砕いて生徒に教えるだけ。
これは20世紀型の授業だなと反省しました。
知識を伝えるのではなく、勉強する意欲を引き出したり、知りたいと思った時に調べる方法を身に付けさせるのが学校の役割だと思います。
授業は教える時間ではなく、生徒が気になったことを試行錯誤しながら調べさせる時間にするのが有意義だという結論に至りました。
しかし、そのためには生徒の英語への好奇心を引き出さないといけない。
私が受け持っている生徒はとても消極的な生徒が多いので、最初の課題はそこだと思いました。
そこでアンケートを取ってみることにしました。
ねらいは生徒が自分の中にある英語への関心に気づくこと。
質問の内容としては、
「自分は英語を勉強する必要があると思いますか。」
「なぜ勉強する必要がある(ない)と思いますか。」
「(ある場合は)英語が話せるようになったら何をしたいですか。」
「(ない場合は)英語以外に勉強したいことはありますか。」
最初のクラスは時間がなかったのであまり説明することなくいきなりアンケートを取ってみました。
すると95パーセント以上の生徒が、「英語を勉強する必要がある」と答えました。
しかしその理由を見てみると、
「して損はないから」
「受験に使うから」
「将来役に立つかもしれないから」
「社会から求められているから」
といったもの。
英語に対して関心や意欲があるようには見えませんでした。
そこで次の時間で、「本当に英語を学ぶ意義はあるのか」という批判的な意見を教師自ら出してみました。
日本にいる限り英語を使うことはほとんどない。
必要があれば精度の高い自動翻訳が無料で使える。
自分の親の世代を見てみても、英語を必要としている人はほとんどいない。
そういった話をしたりグループワークをさせたりして、批判的な意見を誘導した後にもう一度アンケートを取ってみました。
すると「英語をする意義を感じない」とした生徒は約40人中8人程度になりました。
それでも私はなんだか少ないなと思いました。
他のクラスにも同じような授業をしてアンケートを取ってみると、
「英語を学ぶこと自体が楽しい」
「海外の友達を増やしたい」
「広い知識を得たい」
というような意見も少なからずありました。
それでも、これだけだとやはり生徒の英語への関心を引き出すことはできないなと思いました。
改めて取ったアンケートの最後に
「この学校の英語の授業に不満はありますか」
という質問をとっさに付け加えて配布しました。
半分くらいの生徒は「とくにありません」と答えました。
何人かは正直に「文法だけの授業はつまらない」とか「こんなアンケートを取ってもきっと変わらない」と書いてくれました。
私はテキストの解説をして問題を溶かせるだけの授業をしています。
それでも大きな不満は出てこない。
たいていの生徒は真面目に言うことを聞いてくれます。
それでもこのアンケートを取ったからには生徒の声を役立てたい。
勇気を出して「英語を学ぶ意義を感じない」と言ってくれたことを無駄にしたくありません。
そんなもやもやを抱えて帰宅しました。
そして私の良くない癖なのですが、なんとなくYouTubeを開いてサジェストを見ていました。
そこで現時点で8000万回再生以上されているYOASOBIの「アイドル」という曲を見つけました。
YOASOBIの曲は好きだし、そんなに再生されているならと気になって聞いてみました。
とてもワクワクするイントロに映像。
「推しの子」の原作は読んでいませんが、あっという間に引き込まれてしまいました。
何回でも見たい聴きたいと思い、気が付く3回連続で再生していました。
そしてふと我に返って、「授業もこれくらいワクワクするものだったら、生徒の生活はぐっと豊かになるんじゃないだろうか」と。
私は学生時代、アーティストになることを夢見ていました。
練習にも身が入らず、大学時代に挫折しましたが。
でも、この教員という仕事もアーティストのようなものだと思います。
毎回の授業は私の作品です。
アーティストが作品に魂を込めるように、教師も一回一回の授業に魂を込めて全力で生徒を沸かせようとするべきだと思います。
アンケートの回答や普段の態度から、生徒が授業を楽しんでいないことは明らかです。
それが分かったなら、その声を集めたのなら、やはり授業を変えていかなければいけません。
具体的にどんな授業をするのかはまだはっきり浮かんでいません。
ただ、「こんなアンケートを取ってもどうせ変わらない」とは、もう思わせないようにしたいです。
今回は思ったことをただ書き殴った雑な日記でした。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
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