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家にあるもので

里芋の収穫

 父が趣味で農園をしている。昨年からは田舎に農作業をするためにセカンドハウスを持ったほどだから、本気度が相当に上がっている。

 本気の農園(イロハ農園という)の土づくりに忙しいため、もともと耕していたうちの庭や、近くにも借りている畑には、手が回らない。
したがって、手間のかからない根菜類、特に里芋を大量に植えて田舎に引っ込んだ。年末に戻ったときには、きっちり収穫し、しばらく手をかけなくてもいいような別の苗を植えてきた。そして収穫した里芋は食べるように言って、父はさっさと本気の農園に帰っていった。

 11月収穫分の里芋はどうにか消化したものの、1月分はまだまだたっぷり残っている。
 
自慢じゃないが、私は料理上手な人ではない。種類もそれほど作れない。
いわゆる何の変哲もない、フツーの、当たり前の料理が好きだし、そういうものしか作らない。

そんな私の里芋料理のレパートリーは、大きく分けて2種類しかなかった。

・煮物(にっころがし、筑前煮、鶏肉・豚肉等々と煮る)
・豚汁

そんな訳で、週に2度は里芋の煮物、里芋がどっさりはいった豚汁を出し続けていると、だんだん息子の触手が伸びなくなってくる。さりとて、一人で大量の里芋を消化するのは難しい。こちらは残れば昼も夜も里芋を食べている。

ちなみにレシピサイト:cookpadを検索したら、22,729件も出てきた(2022/1/25日現在)。から揚げにグラタン、コロッケやサラダ、どれもおいしそうだ。

が、油の処理や、洗い物が多くなりそうだし。
それに、私の夕食の準備30分の原則には合わないものばかりしかない。

お味噌汁の思い出

 毎日食べていて飽きないものはないだろうか?こう考えたときに、私にはご飯くらいしかなかった、ほんの一年前まで。
というのも、私と息子にはお味噌汁を飲む習慣がなかったのだ。

 私の母は料理上手な人だった。ところが何故か、お味噌汁だけは美味しく作れなかった。母の料理は、全般的に薄味で、健康的な味付けだったと思う。
未だに父も母も、大抵「うちは薄味だ」という位だから、きっとそうだったに違いない。

でも、うちのお味噌汁は、薄味なのではなく、味がなかったのだ。

お味噌汁のお汁には、かすかに色がついているものの、お湯の味しかしなかった。もちろん、お鍋に煮干しが入っているのも見ていたし、その出汁を使っていることも知っていたものの、子供のころから全然美味しいと思ったことがなかった。だからいつのまにか、私の家ではお味噌汁は、作らないことになっていた。

テレワークになった最初の冬、あるとき豚汁を作ろうとしたことがあった。そのときたまたま豚肉が申し訳程度にしかなかった。それでも寒い日。温かい汁物が欲しかった。豚肉ちょっぴり、人参とじゃがいも、それからきのこと豆腐。豚汁をつくるような感覚で豚なし豚汁、つまり具沢山お味噌汁を作ってみた。

美味しかった。

その時から、お味噌汁を作るようになった。
今では、ご飯(玄米)とお味噌汁が食べ飽きない私の食事だ。

里芋のお味噌汁

そこでだ。お味噌汁好き歴約1年の私よ。

大量にある里芋。作ったことはなかったが、お味噌汁に入れてみることにした。ついでにお正月に買った白味噌も使い切りたかったから、白味噌のおぞう煮の具のような扱いで、里芋のお味噌汁を作ってみた。

【材料】
・さといも  鍋にはいるだけ
・人参   色どり程度
・だし    顆粒だし(「きのう何食べた?」のシロさんのような使いかた)
・白味噌  とろみがつくくらい

【本日のお味噌汁】 里芋と人参

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地味だけど、普通に美味しいお味噌汁ができました。

里芋料理のレパートリーが1つ増えたのはうれしいけど、
大量消費はされないな。

困った困った。

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