見出し画像

私のスペイン900km巡礼記 in 2023春 #2 スペイン巡礼の荷造り

こんにちは、ナガイです。今回の記事では私が2023年春に計画しているスペイン巡礼の荷造りについて書きたいと思います。
前回の記事はこちら。

今回の記事は主にこれからスペイン巡礼を考えている方に向けたものですが、その他のバックパック旅にも応用できる内容になっているかもしれませんので、少しでも参考になる部分があれば幸いです。

スペイン巡礼に適した荷物の重量は?

スペイン巡礼をする上で考えなければいけないのが荷物についてです。1日20〜30kmの距離を連日歩き続けるためには、荷物の重量をいかに軽く抑えるかがポイントになってきます。
ここで一つの参考になりそうな目安として、前回の記事で紹介した小野美由紀さんの本には「荷物は体重の10分の1が望ましい」とありました。たとえば体重が60kgなら荷物は6kgにするということです。小野さんも実際にパソコンを持っていき、その肩にのしかかってくる重さに死ぬほど後悔したそうで、そうした経験に基づいたアドバイスとして参考になりそうです。
一方で、極端なケースも挙げておくと、こちらも前回の記事で紹介した巡礼ブログ『みきかノート』を書かれた男性の荷物は15kgだったそうです。ただし、これはよほど体力に自信のある方でない限り参考にしない方がいいと思います。仮に小野さんの「体重の10分の1」理論をそのままあてはめると体重150kg(!)の人の荷物ということになることからも、あまり現実的な重量ではないことが分かるでしょう。

私はまず小野さんのアドバイスに基づき、体重の10分の1の重量を目標に荷造りを試みました。私は身長170cm台のやせ型で、体重は50kg台です。つまり、荷物は5〜6kgということになりますが、いざ荷造りしてみるとその重量に収めるのは相当シビアでした。特に、私が巡礼するのは寒さが残る春の時期ということで服装が長袖中心になることもあり、どうしても衣類が重くなってしまうのがネックでした。夏に巡礼される方であれば衣類の重量を軽くできるため、体重の10分の1の重量を目標に荷造りしてもいいかもしれません。
私は体重の10分の1の重量での荷造りを諦め、次に飛行機の機内持ち込み荷物の重量を目安にすることを考えました。私は行きの飛行機にエミレーツ航空、帰りの飛行機にエティハド航空を利用する予定です。各社のホームページを確認したところ、いずれもエコノミークラスの機内持ち込み荷物の許容量は7kgでした。

エミレーツ航空:7kg、55cm×38cm×20cm
エティハド航空:7kg、56cm×36cm×23cm

荷物を預け入れずに機内へ持ち込むことができれば、到着先の空港で荷物が出てくるのを待つ時間を節約することができ、また荷物の破損やロストバゲージのリスクを回避することもできます。そうしたメリットがあることからも、機内持ち込みできるようにスペイン巡礼の荷造りは7kg以内を目標にするというのは一つの選択肢ではないでしょうか。とはいえ7kgでもまずまずの重さがあり、これを担いで1日20〜30kmを歩き、時には標高1,000m以上の山を越えることができるだろうかと不安になりますが、いざとなれば現地で荷物を捨てて軽くすることもできると思い、私はスペイン巡礼の荷造りにあたって7kg以内を目標とすることにしました。

スペイン巡礼の荷造りはExcelでのリスト作成がおすすめ

目標の荷物重量が決まったら荷造りを進めていきます。ただし、軽量化を追求するがあまり本来必要な荷物まで削ってしまうのは本末転倒です。そのため、一度設定した目標に固執しすぎず、無理だと思った場合は柔軟に目標を設定し直してもよいと思います。私も早々に目標を見直しましたが、冷静に自分にとってスペイン巡礼に必要な持ち物は何かを見極めつつ、重量との最適なバランスを探っていきましょう。
ここで、私が荷造りする際に役立ったのが、Excelで持ち物リストを作成する方法です。以下は実際に私が作成した持ち物リストの一部抜粋です。

Excelで作成したスペイン巡礼の持ち物リスト(一部抜粋)

ポイントは荷物一つ一つの重量を記載することです。とりあえずバッグに荷物を全て詰め込み、そのバッグ全体の重量を体重計で量る方法でもいいのですが、その方法だと何を増やして何を減らすかの判断をおおよその感覚で行うことになり、結果的に時間がかかる可能性が高いと思います。そこで私が行ったのは、キッチンスケールで荷物一つ一つの重量をg単位で測定し、それをExcelに打ち込んでいくことでした。10g単位の小物でも塵も積もれば山となるので、地道に一つ一つ量っていきます。また、荷物を入れるポーチやケース、袋などの類も荷物の一部なので、それらも全て重さを量って集計していきます。Excelに全ての重量を打ち込み終えたら、あとは合計を計算すれば荷物の総重量が求められます。はじめは目標の荷物重量をオーバーするかもしれませんが、あとどれだけ軽くすれば目標に収まるかをg単位で把握でき、課題が明確になるだけでも心理的に楽になります。
また、荷物一つ一つの重量が分かっていると、たとえば、A、B、Cという重要度が同じくらいの荷物があった場合に、何も指標がないとどれを持っていくべきか迷いますが、仮に重量がA<B<Cという関係であることを分かっていれば、Aが最優先、Bがその次に優先、Cは最も優先度が低い、という優先順位づけを行うことができます。また、仮に重量がA+B≒Cという関係であった場合、Cを一つ持っていかない代わりにA・Bを二つ持っていくことができる、といった判断を行うことも可能になります。当たり前のことに感じるかもしれませんが、つい延々と続けてしまいがちな荷造り作業を、客観的な判断材料があることによってテキパキと進めることができます。
すでにバックパック旅に慣れている方や、荷物重量が問題にならない(何も考えずに荷造りしても目標重量に収まる、荷物が重くても歩ける体力がある)という方は、わざわざこの方法を使う必要はないと思いますが、荷造りを着実に進めたい方やマメな方には向いている方法ではないかと思いますので、ぜひ試してみてください。

私のスペイン巡礼の持ち物リスト

ここからは私のスペイン巡礼の持ち物リストを紹介します。上述のExcelの持ち物リストを公開することも考えましたが、出発直前まで微調整を続ける予定のため、今回の記事では以下のとおり持ち物を列挙しつつ、適宜コメントを記載する形としました。私自身は持参しないことにしたものも参考として記載していますが、持参しないことにしたものは分かるようにその旨コメントしています。また、こちらも参考までにですが、私が荷造りする際に目安として付けた重要度も併せて記載しました。
◎:必須
○:あればベター
△:重量に余裕があればお好みで
なお、ここでは男性を前提とした持ち物になっているため、女性の方は別途必要なものを加味してください。

◎メインバッグ(バックパック)・・・私はミレーのハナン40というバックパックにしました。飛行機の機内持ち込みができるギリギリの大きさで、かつ、ウェストベルトも付いているバックパックは意外と売られておらず、私が探した限りでは唯一条件を満たしていたのがミレーのハナン40でした。

○サブバッグ(パッカブルバッグ、ウエストポーチ、サコッシュなど)・・・私は歩く時に身体の前面で荷物を出し入れできるサコッシュと、街ブラや買い物の際に使用するパッカブルリュックを持参する予定です。
◎シューズ・・・ハイキング用のシューズ。事前に日本で履き慣らしておきましょう。
△替えの中敷き・・・巡礼の途中でぺったんこになるようなので私は1足分持参することにしました。
◎寝袋・・・私は軽さを優先してモンベルのシームレスダウンハガー800 #7にしました。いつもフジロックに持っていっていたシュラフは量ったところ1kgもあり、これまでいかに重さを気にしていなかったかということに気づきました。
△インナーシュラフ・・・寝袋の中に入れるシーツのようなもので、キャンプシーツやウォームアップシーツなどといったりもします。小野さんの本に掲載されていた持ち物リストで挙げられていたものですが、私は重量との兼ね合いで持参しないことにしました。
○登山用ステッキ・・・私は今まで使ったことがなかったのですが、試しに登山・ハイキングで使ってみたところ、足への負担軽減にかなり役立つと感じたため、2本持参することにしました。2本あるとグッと体重をかけても身体を支えることができますが、山では1本だけ使っている人も見かけました。1本だと片手が空くのと、荷物が軽くなるメリットもあるので、どちらにするかはお好みでよいと思います。
○レインウェア上下・・・上はポンチョとレインジャケットの両方をいいとこ取りしたようなモンベルのトラベルレインコート、下は靴を履いたままでも着脱できるサイド全開可能なモンベルのフルジップパンツにしました。
△折り畳み傘・・・持参しない人が多いかもしれませんが、私は街ブラの時にあると快適だなと思ったので持参することにしました。
○アウターウェア・・・スペインは夏でも夜は冷えるようです。私がスペイン巡礼をするのは春であることと、山の上はさらに冷えることを考慮して、ユニクロのポケッタブルUVカットパーカとウルトラライトダウンを持参することにしました。
◎トップス・・・長袖×3、半袖×2(夏の巡礼であれば半袖だけでもよいと思います)
◎ボトムス・・・長ズボン×2(夏の巡礼であればハーフパンツ・ショートパンツでもよいと思います)
○サポートタイツ・・・CW-Xのタイツ×2。荷物軽量化のために一時は持っていかないことも考えましたが、やはり履くと歩きやすさと疲れにくさが大分違うので持参することにしました。
◎下着・・・パンツ×3
◎靴下・・・モンベルのトレッキングソックス×3
△衣類圧縮袋・・・荷物を飛行機の機内持ち込みサイズに収めるために使用。
○トレイル用ゲイター・・・歩行時に靴の中に小石などが入り込むのを防いでくれます。私はサロモンのTRAIL GAITERS HIGHを使用していますが、絶対おすすめという訳でもないのでアウトドアショップなどで自分に合ったものを探してみてください。

△手袋・・・私が巡礼する春の時期だと時間帯や標高によっては寒くなりそうなので、一応持参することにしました。
○サンダル・・・宿などで履く用。私は昔100均で買ったペラペラのサンダルが軽くて使い勝手もよいので、そちらを持参することにしました。
△カメラ・・・スマホのカメラでも十分だと思いますが、私はインスタ・noteの写真用にコンデジ(リコーのGR IIIx)を持参することにしました。
△懐中電灯・ヘッドランプ・・・私は10年以上フジロックでキャンプをしているのですが、その時も夜はスマホのライトで事足りているため、スペイン巡礼もスマホのライトで済ませるつもりです。小野さんの本では頭にバンドで付けるタイプのミニライトがあると両手が塞がらなくて便利だとあったため、一応挙げておきました。
○眼鏡・サングラス・・・私は眼鏡使用者なのですが、万が一眼鏡が壊れると致命的なので予備の眼鏡も持参する予定です。
○帽子・・・ゴアテックスなど防水仕様のものがベターだと思います。
◎タオル・・・首にも巻ける長めのタオル×2。乾きやすい素材・薄手のものがいいでしょう。
△扇子・・・私は春の時期の巡礼なので持参しないことにしましたが、夏の巡礼の場合は涼むだけでなく山で飛んでくる虫を除けるのにも使えるため、あるといいかもしれません。
△マスク・・・飛行機内などで着ける用に数枚持参。
◎歯磨きセット
◎固形石鹸・・・私は軽量化のためにシャンプー、リンス、ボディソープは持参せず、固形石鹸一つで済ませることにしました。LOFTやハンズでいくつか(アレッポの石鹸、松山油脂のMマークシリーズ無添加せっけん、マルセイユソープ、リトルカサブ石鹸)買って試しましたが、少し髪がきしむ感じはしたものの、いずれも思ったより使用感は良かったので、どれか一つを持っていく予定です。
◎パスポート・・・ヨーロッパの多くの国ではパスポートの残存有効期間が3ヵ月以上必要とされているため、まずはスペイン巡礼時に十分な残存有効期間がある見込みか確認しておきましょう。外務省のホームページでも、残存有効期間が1年未満となった段階でパスポートの切替発給申請が可能となるため、残存有効期間が1年未満である場合には新しいパスポートへの切り替えを推奨しています。
○帰りの航空券、滞在費用証明、海外旅行障害保険の付保証明書・・・入国審査で求められた場合に提示できるようにコピーを持参。滞在費用証明は何を提示すればいいかよく分からなかったので、私はとりあえず英文銀行残高証明書を持参することにしました。銀行残高証明書は一般的に銀行で手続すれば1〜2週間で発行してもらえます。発行手数料はかかりますが、それほど高くありません(私の銀行は880円でした)。海外旅行障害保険は、私はクレジットカード付帯のもので済ませましたが、補償内容や保険金額に不安がある方は別途加入するとよいと思います。付保証明書は一般的に保険会社に依頼すれば発行してもらえます。
◎財布・・・紛失や盗難に備えて分けて保管しておけるように2つ持参。
◎キャッシュカード・・・海外ATMでの現地通貨引き出しに対応しているゆうちょデビットを持参。
◎クレジットカード・・・私はVISAのカード1枚のみ持参する予定ですが、複数ブランドのカードを持っておくとより安心かもしれません。
◎現金・・・私はあらかじめ日本で1000ユーロ(手数料込みで約15万円)を両替して持っていく予定です。前回の記事で紹介したねーぬさんのブログによれば、現地での食費や宿泊費等(飛行機代その他の交通費は含まない)はトータルでおよそ1200ユーロだったそうです。ねーぬさんが巡礼された2015年夏頃は1ユーロ=130円台だったため、およそ16万円ということになります。この記事を執筆している2023年3月頃は1ユーロ=140円台前半で推移しており、ウクライナ侵攻などの影響による世界的な物価高が進んでいる状況です。クレジットカードでの支払いやATMでの引き出しも利用する予定ですが、ヨーロッパはかなり物価が高くなっているという話も聞くため、現金は最初から多めに持っていくことにしました。
◎クレデンシャル・・・スペイン巡礼の必需品となる巡礼手帳。現地でも入手できますが、日本でも日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会というNPO法人がオリジナルデザインのクレデンシャルを発行しています。私はせっかくなのでこちらのクレデンシャルを取り寄せて持参することにしました。なお、友の会は定期的に巡礼説明会・報告会など各種イベントを開催されているようです。Facebookのページもあるので興味のある方はチェックしてみてください。

○ガイドブック・・・日本語で出版されているガイドブックとしては上述した友の会が出版しているものが代表的だと思います。

こちらのガイドブックは友の会のホームページからも購入できるようです。ただし、この記事の執筆時点では最後に改訂されたのが2013年のため、記載されている情報は10年以上前のものである点に注意する必要があるでしょう。私は前回の記事で書いたように、あえて少し古い情報の方が都合がよかったのでこちらのガイドブックを持参することにしました。
英語版であれば最新の情報にアップデートされたガイドブックもあるようです。

Amazonで試し読みした感じでは簡潔かつ的確に情報がまとめられており、とても役立ちそうでした。もし買うとしても日本から紙の本で持っていくのは重量の問題があるので、必要に応じて現地の書店で購入するか、なければ電子書籍版を購入するかを検討したいと思います。
◎スマートフォン
◎SIMカード
・・・私はThreeのプリペイドSIM30日10GBを2枚持っていくことにしました。現地到着日から1枚目を使い始め、10GBを使い切るか30日を経過するタイミングで2枚目に切り替えて、あとは帰国するまで使用する予定です。

○イヤホン
◎変換プラグ・・・スペインはCタイプ
◎充電ケーブル
△モバイルバッテリー・・・充電できない場合に備えてAnkerの10000mAhのモバイルバッテリーを持参。
◎洗濯用洗剤・・・私はいくつか試して使い勝手のよかったドクターベックマンのトラベルウォッシュ(旅行用洗濯洗剤)×2を持参する予定です。

○洗濯ばさみ・ロープ・・・宿でどのように洗濯物を干せるかが分からないため、私はとりあえずハンガー×2、小物干し用の洗濯ハンガー、洗濯ロープを一通り持参することにしました。
○常備薬・・・巡礼中にお腹を下しているエピソードをよく見かけるので、私は下痢・食あたりの薬だけ持参することにしました。

△目薬
△リップクリーム
△耳栓
△アイマスク

○トイレットペーパー・・・新品の1ロールだとかさばる&重くなるため、男性であれば使いかけのものを持っていくのがいいかもしれません。
○ティッシュペーパー
△虫除けスプレー・虫刺され薬
・・・私は春の時期の巡礼ということもあり持参しないことにしましたが、夏の巡礼の場合はあった方がよさそうです。
○マメ用バンドエイド・テープ
△ボルタレンクリーム・・・ねーぬさんのブログでおすすめされていました。私はボルタレンゲルを買ってみたものの、使い方(塗る場所や塗るタイミング)がよく分からなかったため持参しないことにしました。
△アミノバイタル・・・私はいつもフジロックで連日夜遅くまで歩き回る際など、ハードな運動をする時に飲んでいます。巡礼に持っていく人はあまりいないかもしれませんが、飲むとかなり疲労感が軽減されるので私は1箱(30本)持参することにしました。
○つめ切り
△耳かき・綿棒
△コーム
△手鏡

△ドライヤー・・・特に男性の場合は持参しない人が多いかもしれませんが、私は髪を乾かす快適さを優先して持参することにしました。ドライヤーによっては海外の電圧に対応していないこともあるので、購入する際はよく確認しましょう。私はモッズヘアの海外でも使用できるタイプのものにしました。重量も350g程度とドライヤーとしては軽いです。

△ノートパソコン、タブレット・・・私は当初iPadを持っていって動画を見たり巡礼記を書いたりしようと考えていましたが、量るとSmart Keyboard込みで700gもあったので早々に持っていくのを断念しました。

以上です。私は折り畳み傘やドライヤーなど快適さを取って持っていくことにした荷物もありますが、当日着用していくものやポケットなどに入れて機内持ち込み荷物の重量から外せるものを除くと、これで7kg以内に収まりました。人によって必要な荷物は多少変わってくると思いますので、あくまで一つの参考にしていただければと思います。

「人生と旅の荷造りは同じ」

今回はスペイン巡礼の荷造りについて書きました。小野美由紀さんは、学生時代に海外へ行った際に出会ったとある韓国人の男性にこれまで最も感銘を受けた場所を尋ねたところ、その答えがカミーノ・デ・サンティアゴ、そう、スペイン巡礼の道だったそうです。そして、彼は小野さんにこう言ったそうです。

「人生と旅の荷造りは同じ。いらない荷物をどんどん捨てて、最後の最後に残ったものだけが、その人自身なんです。歩くこと、この道を歩くことは、『どうしても捨てられないもの』を知るための作業なんですよ」

小野美由紀『人生に疲れたらスペイン巡礼 飲み、食べ、歩く800キロの旅』(光文社)

今回の記事を書きながら、私はこの韓国人の方が至っている境地にはほど遠いと感じました。私はつい「持てるだけ持っていこう」とか「まだ捨てずに取っておこう」と考えてしまいがちです。これは目に見えるものだけでなく、目に見えないものについても同じです。捨てたと思っていても実は捨てきれていなくて、そうして捨てられない荷物が自分の周りに積み上がった結果、いつしか身動きが取れなくなっているような気がします。でも同時に、私はすでに何も持っていないような気もします。何も持っていないからこそ、次に進むべき道が分からずに立ち止まっているようにも感じます。だから、私にとって『どうしても捨てられないもの』とはなにか、これから進むべき道を知りたいです。スペイン巡礼をすることでそれを知ることができるのか、楽しみでもあり、不安でもあります。

次回の記事では荷造り以外にスペイン巡礼に向けて事前に準備したことについて書こうと思います。ぜひお気軽にフォロー、記事へのスキ(いいね)やコメントをしていただけると嬉しいです。それではまた次の記事で。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?