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私のスペイン900km巡礼記 in 2023春 #49 【47,48日目】エピローグ〜スペインから日本へ帰国、再び人生の旅路を歩き始める
こんにちは、ナガイです。今日はいよいよマドリードから日本へ帰国です。
前回の記事はこちら。
天気予報
マドリード 晴れ 最高気温22℃ 最低気温8℃
成田市 晴れ 最高気温31℃ 最低気温12℃
5時半起床。6時半頃にチェックアウト。宿泊代は3泊で300ユーロ。アルベルゲに20〜30泊できる金額だ。会計を済ませてホテルを出発。すっかり通り慣れた広場を抜けてアトーチャ駅へ向かう。
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通りはまだ夜の余韻を残している。空には新月になる直前の細い月が浮かんでいる。バックパックが2,3日背負っていなかっただけでやけに重く感じる。
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7時頃にアトーチャ駅へ到着。切符を買うのに手間取り、7時半過ぎに空港第4ターミナル(Aeropuerto T4)駅行きの列車に乗る。切符代は3.10ユーロ。
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30分ほどで空港第4ターミナル駅へ到着。オンラインでチェックインは済ませていたが、カウンターで念のためバックパックを機内持ち込みできるか確認し、保安検査場を通過して搭乗ゲートへ向かう。
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余裕を持って搭乗開始時刻の少し前に到着し、サン・ペラジョ修道院のスポンジケーキ(Galletas-bizcocho)を食べる。巡礼を通じて良くも悪くも値段を見る目が養われ、空港の食べ物や飲み物はどれも法外な価格に感じられたため何も買わなかった。
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予定搭乗開始時刻の9時50分より少し早めに搭乗開始。10時45分に離陸。1ヶ月半に及ぶヨーロッパ滞在が終わった。
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ランチの機内食はチキンライス、ビーフ、ベジタリアンの中からビーフをチョイス。エミレーツに引けを取らないおいしさだ。アブダビ到着直前に出たポテトのトルティージャとトマトのサンドイッチもおいしかった。
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アニータ、クリストファー、レオナルド、デービッドへのメッセージを書く。レオナルドへのメッセージは特に長いものになった。そういえば行きの飛行機で感じていた少し寂しい気持ちを帰りの飛行機では感じない。それはきっと自分自身がスペインに来る前より少なからず成長できたという自負があるからだと思う。日本では様々なことから逃げていて、いつも最後までやり通せない自分がコンプレックスだった。それが今カミーノを完歩したことによって、ようやく一つ何かを成し遂げる経験を得ることができた。その自信は小さなものかもしれないが、今後の自分の人生においてかけがえのない財産になることは間違いない。
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アブダビ国際空港には現地時間で19時過ぎに到着。スペインとの時差は2時間なので約7時間のフライトだった。ここで成田行きの飛行機にトランジットする。
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21時半前に搭乗開始。乗客の9割以上は観光目的の外国人のようで、日本人はほとんどいないように見受けられた。飛行機は22時16分に離陸。
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ディナーの機内食は魚&日本米、チキンビリヤニ、ベジタリアンの中からチキンビリヤニをチョイス。ビリヤニは店で出てきてもおかしくないような本格的な味で、大きなチキンも入っていてとてもおいしかった。到着前のランチの機内食はチキン照焼きとベジタリアンの中からチキン照焼きを選んだが、日本人の感覚からすると米が少しベチャっとしているように感じた。機内食対決は僅差で行きのエミレーツ航空が勝利だろうか。
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翌日の日本時間12時45分に成田空港へ到着。アブダビとの時差は5時間なので約10時間のフライトだった。
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京成成田スカイアクセス特急に乗って家路につく。平日の昼間ということもあり人はまばらだ。天気予報を見ると今日は最高気温が30度を超えるというので驚いたが、電車の窓から吹き込む風は涼しくて気持ちいい。後で知ったが、この日は今年最初の真夏日だったようだ。以前は縁遠いものに感じられていた窓から見える千葉郊外の山林の光景が、今は身近なものに感じられる。巡礼出発前に練習として行っていた山歩きはこれからも続けたいと思う。
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最寄駅へ到着すると何年ぶりかに帰ってきたような気がするが、実際には一ヶ月半しか経っていないため街の風景は出発前とほとんど変わらない。アブダビ国際空港でのトランジットを含めて19時間半のフライト、マドリードのホテルから自宅までのドアtoドアでは丸一日以上の長旅だった。
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これからシャワーと洗濯を済ませて、少し昼寝をしてから夕食か、などと考えると、なんだか明日からまた歩かなければいけないような気がしてくる。それはある意味で正しいだろう。私たちは人生という旅路を歩き続けなければならない。スペイン巡礼の終わりはゴールではなく新しい日常のスタートだ。また明日から歩き始めよう。明日のためにタルタ・デ・サンティアゴはあと一切れ残してある。
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